ドロップシッピングとは?メリット・デメリットをまとめてわかりやすく解説

ドロップシッピングとは

昨今、働き方改革によってどの会社でも副業が主流になってきたと同時に、コロナ禍の影響で、再び「在宅ワーク」というものが注目されています。

そこで今回の記事では、そんな在宅ワークで簡単に始められる「ドロップシッピング」という副業についてご紹介します。

「ドロップシッピング」は2006年頃から始まった日本でも有名な副業のひとつ。
簡単に言えば「無在庫」で手軽に始められる「ネットショップ」で、当時は頻繁にテレビ番組などで取り上げられ「ドロップシッピングで成功した主婦」などの特集もあったほどです。

しかし、この「ドロップシッピング」というものがどんな副業なのか、詳しいところまでご存知でない人も多いでしょう。
そこで今回はドロップシッピングの仕組みと始め方、メリット・デメリットについて解説していきます。

「在宅でできる副業を探している」
「知識や経験はないけど、ネットショップ運営にチャレンジしたい!」
「在庫管理などのリスクは負いたくない」

そんな方には、今回の記事は必見ですので、ぜひ参考にしてください。

そもそもドロップシッピングとは?

ドロップシッピング
ドロップシッピングとは、「在庫を抱えずに低コストで始められるネットショップ」と考えてもらえればイメージしやすいかと思います。

あなたの準備した販売ページでお客さんが商品を購入すると、そのオーダーが「製造元」や「卸元」、「メーカー」に直接届き、そこから購入者に直接配送してくれる販売形式です。

そのため一般的なネットショップと違い、商品の仕入れ、在庫の確保、さらには商品の梱包・発送作業すらも必要ありません。

また、ドロップシッピング(Drop Shipping)は「直送」という意味で、その名のとおりメーカーなどから購入者へ商品が直送される仕組みを指しているため、このように呼ばれています。

言葉だけではイメージしにくいと思いますので、さらに詳しく説明させていただきます。

ドロップシッピングの仕組み

ドロップシッピング最大の特徴は「無在庫でできる商品販売の仕組み」にあります。

まずは一般的なネットショッピングの仕組みはどのようになっているのか確認しましょう。

通常であれば「商品の流通ルート」は以下のような流れになります。

※ここでは以下画像の「あなた」を「ネットショップ運営者【販売者】」と仮定して見ていただけるとイメージしやすいです!

ネットショッピングの仕組み

上図を見て分かる通り、基本的に全ての工程で「あなた【販売者】」を一度経由していることがわかります。

なぜなら「あなた【販売者】」は【1】在庫確保、【2】注文を受ける、【3】商品の梱包・発送と、全ての管理をしなければならないからです。

この流れの中でもっとも重要なのは、「在庫の確保」です。

自身のページで商品を売るのであれば、まずその商品を確保する必要があります。
そのため上図【1】のように、まずは「卸元・メーカー」から商品を手に入れなければいけません。

その時、例えば「卸元・メーカー」から500円で商品を仕入れて購入者に対して1000円で販売できれば、+500円の利益となります。

しかし、この仕入れた商品が売れなかった場合、利益が出ないだけでなく仕入れの金額である500円の損失となってしまい、余った在庫の管理もする必要が出てきてしまいます。

さらに言えば、在庫管理に倉庫を使うのであれば、その費用だって掛かりますし、どんな商品でも経年劣化や、どんどん旬が過ぎて売れなくなってしまうリスクもあります。

これがいわゆるネットショッピングで一番怖い【余剰在庫(あるいは過剰在庫)のリスク】です。

このように「通常のネットショップ運営者」になる場合、「仕入れ・在庫管理」のリスクを始め、やらなければならない作業もたくさんあります。

ではこの仕組みの流れを踏まえて、「ドロップシッピング」ではどのような流れになっているのかを確認していきましょう。

ドロップシッピングの仕組み

このようにドロッブシッピングは商品が売れたらあなたがすることはもうありません。

販売者となるあなたがやらなければならないのが【1】注文を受けることだけ。

あとはメーカー側から直送で購入者に配送されるので、手間もかかりません。
何より、在庫を抱える必要がないので【余剰在庫のリスク】という心配を一切する必要がないんです。

つまり卸値500円の商品が1000円で売れれば、卸元に500円を支払い、残った+500円が利益になります(後述するDSPなどのサービスを受ける場合、手数料は取られます)。

利益額は先ほどの「ネットショップ」と変わりませんが、「在庫を抱える必要がない」「梱包・発送の作業の必要がない」ことを考えれば、ドロップシッピングのほうがリスク回避、効率化を考えても取り組みやすい副業だといえますね。

ドロップシッピングを始める2つの方法

2つの方法
ここからは、具体的にドロップシッピングを始めるための方法を見ていきましょう。

ドロップシッピングを始めるには、大きく分けて2つの方法があります。

方法1:個人で卸元やメーカーと契約する

これはあなたが個人事業主として、取り扱いたい商品のメーカーや卸売業者を開拓して、ドロップシッピングの契約を結ぶ方法です。

メーカー、卸売業者と直接交渉することになるので、あなたの運営する販売ページの実績や知名度によって取引できるかどうかも変わってきます。つまり実績がないとかなり難しいと考えられます。

しかし、この方法であれば様々なメーカーの商品を自由に販売することもできますし、卸値なども交渉が可能なので、大きく利益を生み出すことも可能になります。

当然、直接交渉を自身で行うため手軽にできるものではないですし、在宅ワークや副業で行うにはハードルが高いのと、契約を結ぶためにも本気で取り組む必要があります。

方法2:DSPなどのサービスを使う

こちらはDSP(ドロップシッピング・サービス・プロバイダー)と呼ばれるサービスに登録して、ドロップシッピングを行う方法です。

ドロップシッピング・サービス・プロバイダー(DSP)とは、複数のメーカーや問屋との取引を仲介してくれるサービスのこと。
または、ドロップシッピングASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)と呼ばれる仲介業者と契約する方法を指す言葉として使用される場合もあります。

このDSPはすでに複数のメーカーとの契約を持っていて、あなたはDSPが用意している商品ラインナップから、好きな商品を選んで自分のショップで販売できます。

そのため始めるハードルが非常に低く、PC1台あれば最小限の手間でドロップシッピングのビジネスを始められるんです。

この方法で始める場合、具体的な流れは以下の手順となります。

  1. DSPに登録する
  2. 販売する商品を決定する
  3. ショップのサイトを作成する
  4. ショップの広告をインターネット上に出す
  5. 商品が売れたら連絡が入る

DSPに登録した後は販売する商品を決めるほかに、ショップのwebサイトを作成する必要があります。
ただ、DSPによっては簡単な設定を行うだけでサイトを作成できるものもあるので、特別な知識やスキルは必須ではありません。

ドロップシッピングのメリット&デメリット

メリット&デメリット
それでは最後に、ここまでに紹介した内容をまとめて、ドロップシッピングのメリットとデメリットを確認してみましょう!

ドロップシッピングのメリット

ドロップシッピングのメリットは、下記の通り4つあります。

  • 特別な知識やスキルは必要ないので、初心者でもすぐに始められる
  • 仕入れや在庫管理をしなくていい
  • 無在庫のため、スペースや維持費が不要、在庫過剰となるリスクがない
  • 梱包・発送などもする必要がない

このように、ドロップシッピングでの大きなメリットは、手軽にネットショップのオーナーとして販売事業をスタートし、運営できるというポイントです。

これまで難しいと思われていたネットショップの運営も、このドロップシッピングを利用すれば、特別な知識もスキルも必要ありません。主婦やサラリーマンでもすぐに始められます。

その一方で、ドロップシッピングにもデメリットは存在します。

ドロップシッピングのデメリット

ドロップシッピングのデメリットは、下記の通り5つあります。

  • 商品が突然販売終了になったり、在庫切れになったりすることがある
  • 仕入れ値が固定されているので、安売りできない
  • DSP利用の場合、商品のバリエーションが限られている
  • 大手DSPの場合、競合ショップが多く、価格競争が激しくなりやすい
  • DSPから手数料を取られる

ドロップシッピングは無在庫でショップ運営ができる反面、在庫の管理はメーカーや卸元が行っているので、取り扱っている商品が突然販売終了や在庫切れになることは予見できません。

この点は自身で在庫管理していれば起きないことですが、無在庫で行うドロップシッピングならではのリスクとも言えます。

また、DSPといったサービスを利用する場合は、基本的にそのDSPで取り扱っている商品しか販売できない点も認識しておかなければいけません。
同じDSPを使っている人と商品が被りやすくなり、しっかりとした販売戦略を立てた差別化を図らないと大きく稼ぐのが難しくなってしまいます。

さらには販売価格を引き下げようと思っても、卸値はDSPで固定されていることがほとんどなので、それ以下の金額にすることができないのもデメリットになります。

まとめ

勉強
今回は、ドロップシッピングの仕組みと具体的なメリットとデメリットについてご紹介しました。

ドロップシッピングは無在庫で始められるという「限りなくリスクを抑えて収益が稼げる副業」であるのは確かです。

ただ、その魅力に気づいて、このドロップシッピングに参入してくる方も増えてきているので、ライバルとの差別化を図ったプロモーション戦略や売り方の工夫は必要でしょう。

しかし、ここで高いハードルを感じなくても大丈夫です。
まずは自分のできる範囲からスタートをして、経験を積んで新しいことにも挑戦していけるようになればいいのです。

在宅ワークで始められる副業として、自分のスタイルに合うかどうかを見極め、検討してみてはいかがでしょうか。