こんにちは、鈴木優平です。
この記事では、現物資産のメリットについてお話しします。
一般的に現物資産とは、目で見て、手で触れられる資産のことをいいます。
その現物資産を所有することで得られるメリットのひとつに、資産インフレがあります。
あまり実感がわかないかもしれませんが、モノの値段というのは常に一緒ではありません。
いつの時代も、どの国でも、モノの値段はインフレで上がっているんです。
たとえば、当時は20万円で購入できた車がいまは100万円以上かかる、そんなことは珍しくありませんよね。
インフレになるとお金が多く流通するようになるので、貨幣の価値というのは減ってしまうわけです。
それでも、当時100万円だった物件が50年経って1,000万円で取引されることもあるように、現物資産の価値は上がっていきます。
このように現物資産の強みは、インフレに比例していくといった点が一般的にいわれています。
目次
キャッシュレス社会に向けて
そしてインフレが進行していくと、比例して強くなる現物資産とは異なり、紙幣や硬貨などの「現金」というものはなくなっていくかもしれません。
実際に、中国の深圳(シンセン)という都市では、現金を使うことは一切ないんです。
全てキャッシュレスで売買ができてしまいます。お店に行っても定員さんはどこにもいないのが最先端で、この傾向が深圳では浸透しているんです。
日本も深圳に追いつけ、追い越せと頑張っているので、現金の価値はこれから弱くなるかもしれません。
今、現金は我々が生活するにあたって絶対に必要なものとして確立していますが、元々は、信頼で成り立っているものです。
「これは1万円の価値がある」と私たちが認めているから、その紙幣には1万円の価値が宿り、「これには1万円を払う価値がある」と認識するから、モノやサービスに見合った価値が成立しています。
もっと昔は現金でなく、物々交換だったり、金だったりでやり取りしたわけです。
しかし、物々交換や金だと重いですし、取引するのに非常に不憫だったので、紙幣や硬貨という現金が生まれたわけなんですね。
投資は数字で考えるのではない
将来的に現金がなくなりそうな今だからこそ、お伝えしたいことがあります。
それは、不動産という実物・現物資産の重要性です。
私の個人的意見ですが、住まいは今も絶対に必要なものだと思います。江戸時代の人も旧石器時代の人も、クロマニョン人だって住まいがあったわけです。
昔から屋根付きのお家があり、そこを住まいとして、人間にとって生活に絶対必要なものになっていますよね。
このように、いつの時代も住まいだけは、絶対に必要なものとして、なくならないものとなっています。そこに私は「本物の投資価値」があると思っています。
やっぱり投資って、数字上のものだけではなくて、人に触れて、会話をすることができる投資であるほうが、私としては投資としての価値があるように思うんですね。
たとえば不動産投資でいうと、不動産には大家さんがいて入居者さんがいますよね。
最近では、お笑い芸人であるカラテカの矢部太郎さんが『大家さんと僕』という本を書いてベストセラーになったのはご存知でしょうか。
この本は矢部さんと、おばあちゃんの大家さんとのやり取りが描かれたマンガです。
矢部さんが大家さんからご飯をもらったり、大家さんが風邪をひいた際に矢部さんが風邪薬を届けに行ってあげたり、とても心が温まるストーリーが展開されます。
こんな温かいやり取りが賃貸業で行われることは、不動産の本来、投資としてあるべき最高の姿かと思います。
人と人が関わる投資として見てみると、数字だけで捉えられてしまうようなほかの投資とはまた違ったものだと感じてきますよね。
本当に良い住まいを提供していきながら、人としての環境を作っていく。
そして、対価で家賃を頂くというのは、現物資産である不動産投資をしていくことの大きなメリットであると思います。
ほかの現物だと触れたり見たりするだけですが、不動産は人が住んでいるので、直接会話ができます。そんな投資商品は、ほかにはあまりないんじゃないでしょうか。
不動産投資は自分でカスタムもできる!?
他の金融商品である投資信託も、例に出してみましょう。
投資家の人たちは基本的に、投資信託の商品を選ぶことはできますが、投資信託の中身を変えることはできません。
しかし不動産投資ですと、たとえば、20代のちょっと華やかな女性に住んでもらいたいと思えば、「お部屋の内装を華やかにして、その分、家賃を多めに設定して・・・」なんてすることも可能ですよね。
何か自分なりのテイストを決めて、イメチェンをしたり、モデルチェンジをしたり、その結果として収益が変わっていく。こういったことは、現物資産を自分が直接触っていけることで起こる恩賞かもしれません。
もちろん、無限に何でもできるわけではありません。あくまで、自分で好きなようにカスタムすることも可能である、ということです。
正直いうと、自由なカスタムをする方はごく一部で、自分で触らずにまかせている方が多いですけどね。ただ、そういうこともできるオーナーである、という意識というのは、私たちは常々お客さんに言い続けています。
数字だけを見て投資をするのは、やっぱり私たちの思う投資のご紹介とは違ってくるので、お客さんにも意識を持ってやっていただいているつもりです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。