長寿大国の日本。
平均寿命はどんどん延び、老後が長くなっています。
寿命が長くなれば、お金が必要になってきますが、お金があったとしても健康が損なわれていれば、楽しい人生ではなくなりますよね。
車でいうと「健康寿命」と「資産寿命」が、それぞれのタイヤというイメージです。
片方のタイヤがしっかりしていても、片方が空気が少なかったり、パンクしていてはうまく走行はできませんよね?
この両輪について考えていきたいと思います。
目次
平均寿命
2020年の日本人の平均寿命は、
男性:81.64歳(世界2位)
女性:87.74歳(世界1位)
となっており、いずれも過去最高です。
医療技術の進歩や健康意識の高まりもあって、女性は8年連続、男性は9年連続で過去最高を更新しています。
平均寿命が延びていることは喜ばしいことですが、一方で、「健康寿命」は10年程度短いものとなります。
健康寿命
健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」 を指します。
日本の現在の健康寿命は以下です。
健康寿命
男性 72.6歳
女性 75.5歳
男女平均 74.1歳
※WHO発表2021年版の世界保健統計(World Health Statistics)より。日本の健康寿命は世界一。
平均寿命との差である
男性 およそ9年間
女性 およそ12年間
は、看病や介護等、人にお世話になり生活する期間という事になります。
資産寿命
資産寿命とは、現役時代に形成してきた資産を取崩して老後の生活を営んでいくにあたって、その資産が尽きるまでの期間のことです。一般的に、公的年金だけでは不足してきていますので、このような考え方が生まれています。
資産寿命の延ばし方
「資産寿命」を延ばす方法としては以下のようなものが挙げられます。
運用をしながらの取崩しをする
基本的に年金世代になると、退職金や現役時代の貯蓄を少しづつ取崩して生活していくというスタイルになります。
なにも運用せずに取り崩していけば、単純計算で、いずれ資産が枯渇します。
例えば2000万円を、毎月10万円ずつ取崩すと、16年8か月でお金がなくなります。
しかし、
年率3%で運用しながら取崩した場合は、約23年まで延びます。
年率4%で運用しながら取崩した場合は、約28年まで延びます。
年率5%で運用しながら取崩した場合は、約36年まで延びます。
※税金、運用コストは考慮せず
このように、資産運用で増やしながら取り崩すことにより、資産が減るスピードを遅くすることができ、結果、資産寿命が延ばせます。
働く期間を延ばす
定年延長や再雇用により、少しでも長く働く環境は増えてきていますよね。
定年後も継続して働くことで、老後資金を増やして経済面を改善する効果が期待できます。
また、働くことで、若い世代も含め人とのコミュニケーションをとったり、緊張感を得られたり、社会に役立っているという生きがいを得られたりと、精神面でもメリットが生まれます。
経済的にゆとりが生まれれば、その収入の余剰分を預貯金や投資に回せるため、資産寿命を延ばすことにつながります。
生活費の節約を心がける
無駄使いを避け、支出に気をつけます。
健康に気を配り医療費を削減する
やはり健康であれば医療費という支出も削減できますね。
まとめ
人生100年時代。
健康寿命を延ばせても、残念ながらお金がなければ豊かな生活は期待できません。
同時に、資産寿命を延ばすことが重要です。
しかしながら、
「もっと早く、資産運用について勉強すればよかった・・・」
「もっと早く、こんな知識を得たかった」
なんて方もいるでしょう。
ただ、いまや老後は20~30年と続く長期間となっています。
仮に退職後からはじめても20~30年にわたり運用ができる時代です。つまり、退職後からでも資産運用の鉄則である「長期・分散」投資を実践することができます。
超高齢社会で老後生活の期間が以前より長くなり、それに伴い必要な資金も増えました。その一方で、投資期間を以前より長くすることも可能になったのも事実。
今からでも遅いということはありません。
「健康寿命」と「資産寿命」の両輪を整えることをぜひ意識しましょう。
これからのあなたの人生、「今日という日が一番若い」のです。