米国全体の個人金融資産額はどのくらいかご存知でしょうか?
日本人が家計で保有する「個人金融資産」が現在、過去最大級となっています、そして、同様に米国も個人金融資産が過去最大となっています。
それぞれの規模、伸び率の比較を見たときに、日本人がアメリカ人から学べることは何なのでしょうか。
目次
いまの日本の金融資産は?
約1,946兆円
人口:約1.25億人
※2021年3月末時点
※資金循環の日米欧比較 – 日本銀行より
今や2,000兆円に迫る水準となっています。
いまの米国の金融資産は?
109.6兆ドル(約1京2,000兆円)
人口:約3.3億人
※2021年3月末時点
※3月末の1米ドル=110.72円で換算
※資金循環の日米欧比較 – 日本銀行より
米国の人口は日本のおよそ2.6倍ですが、個人金融資産は日本の6倍超の規模です。
いかに世界のお金持ちが米国に多いかがわかります。
金融資産構成
これはよく知られているように、顕著に構成の特徴が現れています。
日本は現預金の比率が高いです。
米国は株式と投資信託の比率が高いです。
- 日本
現預金:54.3%
株式と投資信託:14.3%
- 米国
現預金:13.3%
株式と投資信託:51.0%
過去20年間から知る(2000年の統計)
2000年の日本銀行の統計データによると家計の金融資産額は以下のようでした。
- 日本
約1,438兆円
- 米国
35.3兆ドル
※欧米主要国の資金循環統計 – 日本銀行2000年11月
※1999年12月末時点
ここからみると、単純に考えても20年間ほどで
日本は1.35倍
米国は3.1倍
になっていることがわかります。
基本原則に乗る米国人
日米比較をすることで、運用リターンが家計金融資産の伸びに大きな影響を与えたのだということがよくわかります。
それに加えて、米国人は資産運用の基本原則にある「長期」でという考えが土台としてあるように感じます。
また、日本と異なり、金融機関やファイナンシャルのアドバイザーといったサポートする立場の方が、長期で寄り添い、時に顧客がブレそうなときには目的の再確認をし、軌道修正してくれる。
このように投資家を支えるプロフェッショナルの存在と、それらとの関係に日米では顕著な違いがあるようです。
最近になり、ダイエットや肉体改造のためのパーソナルトレーナーという存在が身近になってきていますよね。
1人では難しくても、パーソナルトレーナーがいることで達成できることもあるのです。
まとめ
栄枯盛衰は世の習い。
日本企業が世界時価総額上位を占める時もあれば、いまのように米国企業ばかりという時もあります。
しかし、どんな時代でも市場の原理の恩恵を受けれるようなスタンスを持つことはできると思います。
特別なことはしなくても原則を理解し資産を育てる視点を持っている文化。
そして、それを各方面からサポートする、プロフェッショナルの存在。
金融の教育面、金融の規制面など、様々な課題があると思われますが、日本も少しづつそんな文化が浸透してくるのを期待しています。