私の住むオークランドは、現在レベル4のロックダウンとなっています。
この記事を皆さんがご覧になる頃に、日本や、ニュージーランドがどのようになっているのかは、記事を書いている現在ではまだわかりませんが、本日はオークランドに住む私から、コロナ禍の国の動きや国民の過ごし方について、お話ししてみようと思います。
目次
コロナ禍におけるオークランドの状況
私の住むオークランドでは、9月21日(火)までレベル4のロックダウンとなっています。オークランドから南の北島、南島全土ではレベル3、オークランドから北のノースランドでは、オークランドと同じレベル4です。
一旦感染者数10名台が続いていたので、レベル3へ移行すると思っていたのですが、ここ数日20~30名台が続き、それも感染ルートがわからない人が出てきたため、ロックダウン延長が決まりました。来週9月20日(月)に、再度見直し記者会見があります。
8月17日の午後3時くらいだったでしょうか?オークランド内で、デルタ感染者出現という第一報のニュースが流れます。そして同日午後6時に行なわれたアーダーン首相の記者会見では「今夜12時を境に、レベル4ロックダウン!」と発表されました。
私達夫婦は、その一週間前に「そろそろワクチンを打たねば・・・」と思いネットで予約をしていました。そして、まさにロックダウンの発表があった当日の午後3時に、ワクチン第一回目を打っていたのです。
待合室で待っている時にデルタ感染者発見ニュースを聞き、そこから急いでスーパーへ走り買い物に。最初にスーパーに入った時は普通と変わりませんでしたが、会計のタイミングで店内を見渡してみれば、辺りには大勢の人が来ているではありませんか。長蛇の列となっているレジに並んで必死に会計を済ませました。そして、何とか1週間~10日間は過ごせる食料品を買って、その日は家路につきました。
今回は、オークランドの北方面、デボンポートという街で1名感染者が出ました。そして、その人の仕事仲間の人、その人のフラットメイトに学校の教師や、看護師がいて、週末スカイタワーで遊び、市内中心地の飲食店に立ち寄った結果、濃厚接触者が広がり、10日間であっと言う間に500名台へと伸びて行きました。
その結果、日々人々が流れていた都会の市内中心では、今は車も歩いている人も少なく、ゴーストタウン化しています。それでも、商店は閉まっていても、スーパーや薬局店は営業中。警察や、消防、ゴミ回収などの生活に必要な機能も動いています。これは本当にありがたいことです。
NZ政府の対応
政府の判断は早く、即ロックダウンを決定しました。
去年の体験を活かし、首相は「ステイホームで皆バブルを崩さず安全に暮らして下さい」と延べています。ファイナンシャル的にも、「条件に適う人はすぐにサポートを受けて下さい」とアナウンスし、必要最低限の資金を配布することで国民の生活を守ってくれています。
現在は、隔離されて自由に動けない人や、食料を買いに行けない人、家庭内暴力で困っている人に対し、
「無料電話番号OO番にかけて下さい」
「あなたは、一人ではない、一人で悩まず、電話をかけてサポートを受けて下さい」
という言葉も発しています。
メンタル面のサポートと、資金や物的なサポートの両方を行なうことで「今は苦しいけれど、即効性と強力な感染力を持つデルタ株の脅威からあなた達を守るために、すぐに人の流れを止め、将来に備えないといけない」と国民の協力を依頼しています。
ニュージーランドのリーダーは、国民に対して様々な形で国民に語り掛けます。あるときは家庭内のお母さんのように、子供達に話すように。ある時はトップダウンで、理由をはっきり述べ段階的に。しっかりと判断をして、進めていっています。
昨年安全に暮らすことができた私達は、この首相であったことに皆、満足していたと思います。今回は反対意見もチラホラ出ているものの、経済ばかり考えていては、人の命は守れないのですから。
濃厚接触者が立ち寄った場所を一般公開し、同時期に同じ場所に居た人は、感染可能性があるので、検査を受けるように伝えています。そこから、感染者数が伸びワクチン接種の促進も兼ねて、国民は、大移動している状況にあります。
NZと日本の違いは?
日本も現在、主要都市では「緊急事態宣言」となっているようですが、一体この政策は何なのでしょうか?
飲食店は20時までの営業の要請、ただ実態は20時以降も営業する店がある。世界の人から見ると、日本は不思議な国に写ると思います。
ちなみにこちらはコーヒーが好きな人が多いので、カフェが閉まっているこのロックダウン中、フラットホワイトのコーヒーが飲みたい国民は多いことでしょう。レベル3になればテイクアウェイが出来るようになり、営業するお店も出てくるため、それを待っている人は多いと思います。
そうなったときは、携帯アプリで訪問した店のQRコードをキャッチして、それぞれの記録を作ります。万が一感染した場合、経路がはっきりわかるような仕組みです。そしてそれを一般公開し、立ち寄った先を確認することで、感染の可能性を見極めていきます。
それと同時に、ワクチン接種の効率を上げるための取り組みも行われています。簡易の接種場所を設定して、ドライブスルーでワクチン接種ができるよう提供しているのです。車社会ならではのことですね。
仕事とは何か? 生活の糧とは? 生き甲斐とは?
私は元ツアーコンダクターなので、ツーリズムの世界で勤務しておりました。このコロナ禍で、この業界は窮地に立たされています。
観光国であるニュージーランドにおいても、南島の観光都市はやっと国内の人達のホリデー先として活発化してきた矢先のロックダウンでした。オークランド人が移動しない限り、なかなか商売にならず、リゾートワイナリーなども痛手を再度受ける形となっています。これから春へと進むにあたり、このかき入れ時を失いたくないことでしょう。
個人レベルでは、この窮地を乗り越えるため、全く異なる分野に転職する人もいます。フライトアテンダントから不動産業界へ転職する人などです。
雇われていた店が閉店したことをきっかけに、シェフをしていた方が移動式バンでコーヒーや軽食を販売し、自立するというパターンもあります。このように、なかなか自立する勇気がなくて店を持つことができなかった人が、コロナ禍で背中を押されるケースもあります。もちろん、荒波の中の出発ですがね。
また、小さいお子さんがいるご家庭では、お父さんが子守を担当するパターンなどもあります。それまでは仕事が忙しく、子供たちとの時間を持てなかったパパにとっては、ネガティブなだけの変化ではないかもしれませんね。
このように、家庭の状況により様々な変化があるでしょうが、その変化は、決して悪いことばかり起こるとは限りません。毎日朝早起きして、通勤時間を使い、夜まで勤務していた生活が、ある日突然ストップするのです。これは自らの生活・仕事を考えなおす良いチャンスです。
会社の事情で仕事がなくなるということだけではなく、今回のコロナのような状況によって、あなたの生活が左右されることもあります。
不労収入を確保するにはいろいろな方法がありますが、不動産投資による賃貸運営や、キャピタルゲイン狙いでの売買によって、毎日の労働を行わずして収入を確保できる道を作っておくことの大切さを、こういうことが起こると改めて痛感します。
今からでも遅くありませんので、あなたもぜひ実行に移してみてくださいね。
まとめ
最後に、ニュージーランド政府は語っています。
- ステイホームを続投。
- 換気、マスク着用は絶対的。
- 大勢での集いは避ける。
医療崩壊寸前の東京の街をテレビの映像で見かけますが、人が多く、密度が高いなと感じます。これを一旦鎮めることが重要でしょう。
そしてこの記事を読んで下さる方皆さんには、今の生活の中で改善することはどこかを確認し、安全に暮らしていただけたらと思います。自宅療養は難しいです。広い家ならばまだしも、すぐ隣に感染している家族がいて、トイレやキッチンを共有している場合、防ぎようがないと思います。
日本を背負っていく若い力の皆さんには、命を守る行動をとっていただきたいです。そしてぜひ世界を見て、東京を、日本を、変えてほしいと思います。
ニュージーランド移住・永住権の道|一色良子のニュージーランド移住日記 ご挨拶と自己紹介|一色良子のニュージーランド移住日記