誰でもできる「預金」で資産運用を考える!メリットやデメリットまとめ!

定期預金における資産運用

資産運用をしたことがないという人も、ほとんどの人が「預金」はしているかと思います。

預金は利息がありますので、資産運用の一つと見ることができるわけですが、果たしてどれぐらいのリターンが見込めるものなのでしょうか。

当記事では、預金について、普通預金と定期預金の違いや資産運用の方法を解説していきます。

預金とは

銀行にお金を預ける「預金」という行為は、多くの人が実践していると思います。

資産運用をしたことがないという人でも、ほとんどの人が円預金はしている事でしょう。

円預金の最大のメリットは、「リスクが限りなくゼロ」という点です。

一般的な普通預金や定期預金は預金保険制度の対象になるため、1つの金融機関あたり、1,000万円までが保護されています。

もしも、一金融機関が破綻したとしても、預けたお金は必ず手元に戻ってくるのです。

定期預金とは

預金の一種である『定期預金』とは銀行などの金融機関が提供している商品で、手元の資金を一定期間、金融機関に預かってもらうという運用方法です。

株式や為替のように、市場や経済状況などによる変動の影響をほとんど受けないため、預けた資産を失ってしまうといった危険性が極めて少なく、ほぼリスクが無いことが特徴になります。

普通預金は資金の引き出しが自由にできますが、それに対して、定期預金は銀行へ預け入れた金額を、一定期間引き出すことができない預金サービスになります。

各銀行により預け入れ期間が設定されており、多くの場合1か月~10年ほどです。

銀行によっては預け入れが数日という商品もあります。

定期預金は自由に資金を引き出せない代わりに、普通預金より利子が高く設定されています。

また、相場の動きなどを日々チェックするなどの必要もないため、資産運用が初心者の方でも扱いやすいと言えます。

預け入れの期間には利息が付き、その分が資産運用の収益となります。

預け入れの期間が長ければ長いほどその分利息が上乗せされていくので、長期間の運用に適しています。

定期預金は、資産運用の視点からみると非常に「安全性」の高い金融商品です。

安全性が高いというのは、つまり元本割れしないということです。

また、定期預金も預金保険制度の対象となっている点は大きな安心材料です。

預金保険というのは、金融機関(銀行など)が破綻したときに、預金保険機構が元本1,000万円まで保証してくれる制度です。

ただし、日本の金融機関の海外支店や外国銀行の在日支店は対象ではありません。

また、定期預金の中でも、外貨建てのものや仕組預金の一部については対象外となりますので注意が必要です。

定期預金と普通預金の違いは3つ

普通預金と定期預金の違い

定期預金と普通預金の違いは何なのでしょうか。

大きく分けると3つ違いありますので、一つずつご紹介していきます。

入金や出金に対応しているかどうか

普通預金はいつでも自由に入出金できますが、定期預金は原則、預け入れ期間中の入出金に対応していません。

金利の高さ

普通預金よりも定期預金の方が、金利が高く設定されています。

ただし、普通預金・定期預金ともに銀行によって金利が異なるので、事前にチェックが必要です。

各銀行が提供する商品のなかには、定期預金と変わらない金利で預け入れできる普通預金も存在します。

金利の種類

普通預金は、半年ごとに金利が見直される「変動金利」が適用されていますが、定期預金は預入時の金利が満期まで適用される「固定金利」が一般的です。

ただし、定期預金の中にも、一定期間経過後、金利が変わるタイプの定期預金もあるので、初期の段階でよく確認してください。

以上のことから、資産運用として考える場合、金利が高い定期預金を考えたいところですが、具体的なメリットやデメリットについてしっかりと把握しておきましょう。

定期預金6つのメリット

定期預金のメリット

ここでは、定期預金のメリットについて確認していきましょう。

多くの銀行で取り扱い可能

定期預金は、日本国内のほとんどの銀行で取り扱っている預金商品です。

そのため、定期預金を申し込むために、新たな銀行で口座を開設する必要はありません。

手数料無料

定期預金を利用するための手数料は無料です。

元本保証

円定期預金は、元本保証の資産運用方法です。

原則として、最初に決めた預入期間が過ぎるまで引き出すことはできないですが、たとえ中途解約したとしても元本は保証されます。

預金保険制度(ペイオフ)により定期預金と普通預金の合計1,000万円までは、預金とその利息分が保証されます。

普通預金より金利が高い

定期預金は普通預金と比べると金利が高く設定されているので、効率よくお金を増やすことが可能です。

定期預金の種類は銀行によりいくつかあり、6カ月や1年、5年など、さまざまな期間から選ぶことができます。

通常は、満期までの期間が長い方が、金利も高くなる仕組みになっています。

また、銀行が定期預金の金利を優遇するキャンペーン行うことも多いため、キャンペーンのタイミングを見計らって定期預金をすれば、さらに金利は高くなります。

ゼロ金利政策がとられて以降、日本の預金金利は、普通預金も定期預金も微々たるものになっていますが、少しでも高い利子を得たいのであれば、定期預金を利用するほうが良いでしょう。

預金保険制度の対象

円定期預金であれば、預金保険制度の対象になります。

万が一、銀行が倒産したとしても、預け入れた資産は定期預金・普通預金等すべてを合算して、合計1,000万円まで保護されます。

ほったらかしでも大丈夫

定期預金でお金を預けてしまえば、基本的には満期までずっと預けっぱなしになります。

そのため、普通預金だとすぐお金を引き出して使ってしまい、なかなか貯金ができない人にも、メリットがある資産運用方法と言えるでしょう。

貯めた資金をうっかり使いこんでしまう恐れもなく、着実に資産を増やしていけます。

定期預金のデメリット

中途解約ができない点は、デメリットになる場合もあります。

満期が来る前にお金が必要になった際、途中で解約をすることもできますが、当初の金利ではなく、中途解約の利率が適用されます。

そのため、場合によっては、普通預金の金利を下回ることもありえます。

また、固定金利の定期預金を利用すると、満期まで預け入れ時の金利が適用されてしまいます。

預け入れ後に金利が上がった場合も変動しないので、金利が高いときを狙い預け入れましょう。

預金保険制度によって、ひとつの銀行で保証されるのは1,000万円までとなっているため、普通預金の残高も考慮しながら利用する必要もあるでしょう。

1,000万円以上預けたい場合は、銀行を分散して利用するのが安全といえます。

他の資産運用と比べると、リターンは決して大きくありません。

特に、昨今の超低金利時代にあっては、比較的利率が高いといわれているネット銀行に預けたとしても、受け取れる利息は0.1~0.2%程度と非常に少ないのです。

実際的な定期預金によるリターンはどれくらいか?

ではここで実際的に、各銀行が出している定期預金の利息を見てみましょう。

100万円を定期預金で運用、期間は1年、で調べてみますと、三井住友銀行・三菱UFJ銀行・みずほ銀行・りそな銀行・ゆうちょ銀行は、そろいもそろって利子が0.002%、その他の銀行は、

  • あおぞら銀行BANK支店:0.200%
  • オリックス銀行:0.150%
  • ローソン銀行:0.030%
  • 新生銀行:0.010%
  • 上記メガバンク:0.002%

となっています。

現実的な運用リターン、100万円、一年定期の受取利息額(税引き後)を試算しますと

  • あおぞら銀行BANK支店:1,590円
  • オリックス銀行:1,195円
  • ローソン銀行:239円
  • 新生銀行:79円
  • 上記メガバンク:15円

100万円を1年という期間運用して、上記の様な利子ですと、資産運用というより資産を守るという意味合いの方が強くなりますね。

元本割もなく、1000万円までは保証されているという部分は何物にも代え難い、利点ではあるのですが、“運用で資産を増やしていきたい”と考えている人にとって見れば、資産運用商品から外れると思います。

定期預金は資産運用として考えるべきか

これまでご紹介してきたとおり、普通預金よりも定期預金の方が利息が大きいとはいえ、他金融商品と比べると物足りなさは否めません。

あくまで、資産を守るという位置づけで定期預金を考えるのは一つですが、資産を増やす目的ではかなり不向きと言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

『資産運用は資金を増やすもの』と考えている人は、定期預金はあくまでも資産を守るという位置づけで考えておいた方が良い商品です。

いくら定期預金の金利が高いといっても、30年、40年前の高度経済成長時の金利とは比べ物にならないほど低くなっています。利子は定期預金のメリットのひとつではありますが、期待できるものではない、ということは知っておいてくださいね。