2021年11月10日の日本経済新聞朝刊1面に「物価上昇、身構える世界」という記事がありました。
インフレは私たちの生活にも迫ってきています。
すなわち、皆さんの銀行にあるお金の価値は着実に減り始めていることについて知っておきましょう。
目次
急激なインフレ兆候の世界経済
米国では10月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比6.2%上昇となっていて、6%台は31年ぶりとのことです。
主要国の9月の消費者物価指数の前年同期比をみてみますと、
- 米国:+5.4%
- ドイツ:+4.1%
- イギリス:+3.1%
- フランス:+2.2%
- 中国:+0.7%
- 韓国:+2.5%
- 日本:+0.2%
となっています。
※総務省統計局「消費者物価指数」(月報参考表)より
こうしてみると、他国に比べ日本ではそうはいってもたいして物価上昇率は高くない・・
そんな印象を受ける方もいるかもしれません。
しかし、これには日本だけ特殊な事情があります。
前菅政権での携帯電話料の大幅値下げです。
これにより、
通信料(携帯電話)の分野としては、実に-44.8%であり、ここだけで全体への寄与度としては-1.23%もあるため、この通信費分野における携帯電話費の影響を除外して考えると、日本の物価上昇率は+1.5%近くになっているといえるわけです。
インフレによるお金の価値下落
インフレとは、物価が上がること、でありますが、これはお金の価値が下がることでもあります。
今年1万円で買えた物やサービスが、来年は1万円と500円を出さないと買えない。(上昇率+5%のケース)
このように、額面では同じお金でも、対価として手に入る物やサービスの量が減ります。
これがインフレによりお金の価値が下がっているということになります。
日本でも続くインフレ
身近なものが値上げをしています。
食品だけでなく、電気料金やガス料金も値上げをし、今年の冬は家計負担も厳しくなると言われています。
牛肉
輸入牛肉が高騰し「ミートショック」とまで呼ばれる。アメリカ産牛バラ肉の卸売価格は2021年4月から上がり始め、8月は前年の2倍近くに。牛丼チェーン「松屋」は9月、牛めしを並盛は320円から380円へ値上げ。「吉野家」は10月、牛丼並盛387円から426円へ値上げ。
山崎製パン
10月から、豆大福などの和菓子を平均6.5%値上げするなど、一部の和洋菓子の出荷価格を平均7%引き上げ
味の素AGF
10月から、レギュラーコーヒーで家庭用14商品と通信販売限定26商品を値上げ。店頭価格の上昇幅は約20%になると同社は推測する。
輸入小麦
価格が上昇。農水省は政府売り渡し価格を10月から、平均19%引き上げ。同省は家計への影響として、小麦粉が1キロあたり平均14円、食パンは1斤2円程度それぞれ上がると見込んだ。うどん、蕎麦、などの麺全般に影響。
マーガリン
2021年10月1日出荷分から、明治は4.3%~12.8%の値上げ、雪印メグミルクは3.8%~12.2%値上げ。
電気料金・ガス料金
電気料金とガス料金は11月から値上げ。
電気料金は大手10社全て、ガス料金は大手4社全てで値上げ。
預貯金は何もしなければ着実に減る
これだけ身近なものが値上がりしています。ということは、言い換えると皆さんの銀行にあるお金の価値は着実に減り始めています。
日本ではジワジワきていて、気付くことすら困難ですし、実際には「対策なんて特にしていないよ」なんて方も多いかもしれませんが・・
まとめ
いかがでしたでしょうか?
インフレへの対策をされていますか?
物価があがるからと、買い控えをしたり、節約するだけというのは、対策とは呼べないのではないか・・と感じます。
例えばですが、対策としては
- 現預金以外の環境で資産運用・資産保全をする。
(こうして資産の価値の目減りを抑える)
それに加えて
- 副業をするなど資産形成手段を学びやってみる
(こうして収入源を増やす)
などが挙げられます。
是非、世界にアンテナを張って、程よい危機感を持ちたいものですね。