株式投資におけるポートフォリオの組み方を解説|分散投資がポイント

株式投資におけるポートフォリオの組み方をプロが解説!!

株式投資をはじめ、投資では損失を軽減するためのリスク対策が欠かせません。

リスク対策として真っ先に挙げられるのは、ポートフォリオを組む方法です。
ポートフォリオは、複数の銘柄や金融商品へ分散投資することなどを指します。

そこでこの記事では、株式投資においてポートフォリオを組むときの注意点や作成方法を詳しく解説します。

株式投資の初心者の方が、ポートフォリオを作成する際に便利なアプリもご紹介します。

株式投資のポートフォリオとは

株式投資のリスクを軽減するには、「分散投資」が必要不可欠です。

そのためにも、是非ともポートフォリオを活用して、資産の定期的な見直しをしていきましょう。

そもそもポートフォリオとは何なのか?

「ポートフォリオ」とは、どの金融商品をどの程度の割合で投資するのかを定めたものです。

「ポートフォリオを組む」といえば、どのような投資信託を購入しようか、株はどの銘柄で何株ほど持つかといった検討をするという意味。
株式投資のなかでポートフォリオを組むケースであれば、どの銘柄をどの程度保有するのかを表します。

一方、銘柄ごとではなくジャンルごとの資産配分を表にしたものはアセットアロケーションと呼ばれます。

たとえば、米国株式25%、日本株式25%、米国債券25%や米国株式25%、といったものがアセットアロケーションにあたります。

株式投資にポートフォリオは必要なのか

株式投資は国債などと比較して、ハイリスク・ハイリターンな投資です。
それだけに、ポートフォリオを作成して、投資状況を目に見えるようにしておくことが欠かせません。

保有しているすべての株式の株価が、つねに上昇するケースはまれです。
そのため、保有株式のポートフォリオを作成し、それぞれの株価の変動を一目で把握できるようにしておきましょう。

ポートフォリオを作るときの注意点

ポートフォリオを作成すると、株式投資をより計画的に行うことができるとわかりましたね。

では、どういった点に注意してポートフォリオを組めばいいのでしょうか?

ここでは、リスクを減らすためにも、ポートフォリオを作成する際の注意点について、2つ解説していきます。

  1. 相関係数が「-1」に近い銘柄同士を選ぶ
  2. 資源の再配分「リバランス」を忘れない

相関係数が「-1」に近い銘柄同士を選ぶ

株式投資は国債などに比べて、ハイリスク・ハイリターンな金融商品にあたります。
そのため、常に分散投資を心がけるのがオススメです。

さらに、分散投資の効果を高めるために意識するべきなのが相関係数です。

相関係数は、銘柄同士の株価の動きについて、どれくらい連動しているのかを表します。
「1」から「-1」の数字で表され、「1」に近ければ同じ動きを、「-1」に近ければ正反対の動きをします。

「相関係数=1」に近い場合
「相関係数=-1」に近い場合

また、相関係数が「0」に近い場合は、銘柄同士における株価の動きに連動性はありません。

「相関係数=0」に近い場合

ポートフォリオを組むときは、相関係数が「-1」に近い銘柄同士を選ぶようにしましょう。
株価が正反対に動きやすい銘柄同士であるほど、リスク軽減効果が高まるからです。

なお、銘柄同士の相関係数を調べられるサイトは、「株価 相関係数 ツール」などでGoogle検索すれば簡単に見つかります。
ぜひお試しください。

資源の再配分「リバランス」を忘れない

ポートフォリオの運用において、資産を再配分することをリバランスといいます。

時間の経過とともに相場が変動することで、当初決定した資産配分は変わっていくものです。
そこで、定期的にポートフォリオにおける資産配分の比率を修正していく必要が生じます。

リバランスは、具体的に以下のように行います。

ポートフォリオが値上がりしたことを確認

値上がりした資産の一部を売って資金を調達

調達した資金で値下がりした資産を買う

リバランスでは値上がりによる利益で割安な資産を買うため、リターンの上積みが期待できます。

ポートフォリオの作り方

ポートフォリオは、以下の手順で作成していきます。

  1. 投資対象、投資カテゴリを分ける
  2. 投資対象、投資カテゴリごとに銘柄を選択する
  3. 動きが異なる銘柄に絞り込む
  4. 定期的に評価して見直す

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

投資対象、投資カテゴリを分ける

株式投資に限らず、投資の基本はリスク分散です。
投資対象や投資カテゴリの偏りなく、投資対象を選んでいきましょう。

たとえば、航空や小売、通信など、複数の業界に投資する方法。
株価が似たような動きをする、相関係数「1」の銘柄同士を避けやすくなり、リスク軽減に繋がります。

投資対象、投資カテゴリごとに銘柄を選択する

通常は、業界全体の動向や景気に、業界内の企業は影響を受けるものです。
ただ、各企業の経営によっては、業界全体が落ち込んでも利益増、株価増を見込めるケースがあります。

そこで、投資対象、投資カテゴリごとに銘柄を選んでいきます。

株価の上昇が期待できそうな銘柄を常にチェックしておき、投資先の候補に含めていきましょう。

株価の動きが異なる銘柄に絞り込む

候補を絞り込んだら、株価の動きが異なる銘柄に絞り込んでいきます。
業界が異なっても、関連企業にあたる銘柄同士を選ぶのは避けるようにしましょう。

銘柄を絞り込むときは、相関係数が役に立ちます。
なるべく相関係数が「-1」に近い銘柄同士で、ポートフォリオを組んでいくことをオススメします。

定期的に評価して見直す

せっかく作成したポートフォリオも、見直しをおろそかにしてはいけません。
リスク軽減効果が薄まるからです。

必ず定期的に、それぞれの銘柄の成績を評価しましょう。
あまり利益を生んでいない銘柄や、今後の上昇が見込めない銘柄は売却し、利益を期待できる銘柄への買い替えを検討するのがオススメです。

定期的に評価と見直しを行い、効率的に利益を追求できるポートフォリオを作成していくことが大切です。

なお、資産の再分配「リバランス」も忘れないようにしていきましょう。

ポートフォリオを組むのにオススメのアプリを紹介

業界や銘柄を選ぶ。
銘柄の動きに相関性がないかを確認する。
一度組んだポートフォリオを定期的に見直す。

ポートフォリオの作成はやるべきことが多いだけに、投資初心者にとってハードルが高いと感じやすいもの。

ただ、株式投資においては、ポートフォリオによるリスク軽減はとても重要です。

そこで、投資初心者の方でも、手間をかけずにポートフォリオの作成や成績の見直しが行えるアプリを3つご紹介していきます。

  1. アルパカロボ
  2. カビュウ
  3. Yahoo!ファイナンス

アルパカロボ

アルパカロボ
画像引用元:アルパカロボ

アルパカロボは、手間のかかる銘柄選びだけでなく、ポートフォリオの提案まで行ってくれるアプリです。

AIが個別株の売買のシグナルを配信し、株式投資のサポートをしてくれます。
そのため、投資初心者でもポートフォリオの見直しタイミングを見逃さずに済むでしょう。

株式などの取引手数料は、1回あたり0.55%かかります。
それでも、口座開設と情報提供料が完全無料なのは嬉しいポイントですね。

カビュウ

カビュウ
画像引用元:カビュウ

カビュウは、過去からの資産増減やポートフォリオの変化を蓄積して、きれいに整理されたグラフで振り返り、分析ができる投資管理アプリです。

自分の持っている証券口座を登録することで、毎日自動で株式の売買履歴や資産推移を集計してくれます。

Yahoo!ファイナンス

Yahoo!ファイナンスアプリ
画像引用元:Yahoo!ファイナンス

Yahoo!ファイナンスは、市況や決算情報のチェックに最適なアプリです。

保有株式を登録する事で、証券口座の損益をまとめて確認してくれるので、ポートフォリオの管理に役立ちます。

リアルタイムの株価を確認できるのもポイントです。

まとめ

この記事では、株式投資におけるポートフォリオについて説明しました。

株式投資は国債などと比べてリスクが高いため、リスク軽減が重要です。
そのため、ポートフォリオを作成し、定期的な見直しと分散投資を実践するようにしましょう。

株式投資の初心者の方でも、アプリは心強い存在です。
アプリの便利な機能を活用して、ぜひポートフォリオ作成に取り組んでみてくださいね。

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