暗号資産の代表であるビットコインが過去最高値を更新し高値付近を継続中です。
業界ではATH(All Time High:最高値)とにぎわっていました。
この背景や、とりまく企業の動きについて知っておくと良いかもしれませんね。
目次
米国でのETFの上場承認
先日、米国でビットコイン先物の上場投資信託(ETF)が上場しました。
このETFは、米シカゴ・マーカンタイル取引所で取引されているビットコイン先物の相場に連動した運用を目指すものになります。
こういった背景もありビットコイン価格も最高値更新と活気付いています。
ただし、今回はビットコインの先物であり、いずれは現物ETFの承認も!と期待されている状況のようです。
ちなみにETFとは
「Exchange Traded Fund」の略で、特定の指数と連動する投資信託のことです。非上場の投資信託と違い、株式などと同様に証券取引所で売買ができるのが特徴です。
この流れで、より機関投資家などの資金が入りやすい環境になり、ますます暗号資産の金融商品としての位置付けが高まったといえます。
米証券取引委員会(SEC)としては暗号資産(仮想通貨)は投資家保護のルールが整備されておらず、詐欺や価格操作等のリスクがある資産だとの見解を示しており慎重な姿勢をとり続けています。
なぜビットコインを保有するのか
さて、投資家は株式や債券という伝統的な資産に加え、暗号資産という歴史も短く動きも荒れまくるモノをなぜ保有したがるのでしょうか?
それは、
- 価値の保存機能がある
とみなしている方が増えているからです。
価格が上がるから。
という考えがありますが、それはどう言うことなのでしょう?
価格が上がる=米ドルや日本円に対してビットコイン価格が上がる
と言う意味ですよね。
しかし本当に価値が上がっているのかは分からないですよね。
正しくは、価値が上がっているのではなく、米ドルや日本円といった法定通貨の価値が落ちているとみてみてください。
このように、米ドルや日本円の価値が下落することへのリスクヘッジ手段としてビットコインが持たれるのです。
そう、金(ゴールド)が代表的なリスクヘッジ手段の役割をしてきたのと同じ事です。
ビットコインかデジタルゴールドと言われるのもここにあります。
上場企業もビットコインを持つ時代
数年前からすると考えられないことです。
テスラ社の話題だったり、上場企業がビットコインを買い、保有する時代となりましたよね。
中小企業ではなく、株主など多くのステークホルダーのいる上場企業がこういう姿勢を示してきている事実を見る必要があると思います。
日本の上場企業でもビットコインを買っている企業があるのをご存知でしょうか?
上場企業として世界一ビットコインを保有しているのはアメリカのデータ分析ソフト企業、マイクロストラテジー社で114,042BTC(約71億ドル:約8,000億円)
- マイクロストラテジー
114,042BTC保有(約71億ドル:約8,000億円)
日本では東証1部上場企業で、オンラインゲーム製作企業の株式会社ネクソンが1億ドル(108億ドル)相当のビットコインを購入しています。
- ネクソン
1,717BTC保有(1.08億ドル:約122億円)
上場企業関連データ(引用coingecko:2021年10月現在)
- ビットコイン合計保有量
210,237.6658 BTC
- 合計価値(米ドル)
$13,252,930,277
- 上場企業によるBTC保有率 (vs 総発行量)
1.11%
- 企業数
27企業
その他の企業についてはこちらで参照できます。
【企業財務の一環としてビットコインを購入した世界の上場企業リスト /coingecko】
まとめ
韓国では昨年末現在で47兆ウォン(約4兆6078億円)規模を運用する教職員の年金基金もビットコイン関連ETFへの投資を決定したとも報じられました。
日本の年金基金がポートフォリオにビットコインを加えるという未来もあるのかもしれませんね。