今こそ始めるチャンス!?ジュニアNISA②

「投資を身近に!」をモットーに、分かりやすくイメージしながらお伝えしています。

2016年からスタートした「ジュニアNISA」前回の記事で解説しましたが、「払い出し制限」があり、その不便さから利用者が少ないことが指摘されてきました。

金融庁が実施する「NISA・ジュニアNISA口座の利用状況調査」の最新版(2020年12月末時点の速報値)でも一般NISAの口座数は約1,221万口座に対し、ジュニアNISAの口座数は約45万口座に留まっています。

このように普及が進まなかったことなどから、令和2年の税制改正により制度の終了が決定しました。

今回はそのポイントに迫ります。

ジュニアNISAの制度終了の3つのポイント

1.商品の買い付け

ジュニアNISA口座の投資可能期間は2023年で終了し、それ以降に新規で商品を買付することはできません。

2.購入した金融商品の取り扱い

購入し5年間の非課税期間の終了した金融商品は、2024年以降の各年で「継続管理勘定」という非課税枠に移すことができます。新たに商品を購入することはできませんが、金額の上限はなく、非課税のままで預けることができる(ロールオーバー)ようになります。これは20歳になるまで保有しつづけることができます。

3.払い出し

制度終了後は、払い出し制限が解除され、いつでも払い出しできるようになります。つまり2024年以降は払い出し自由で便利になります。

現行のままであれば、金融商品を購入後、非課税期間が最長5年にもかかわらず18歳まで引き出すことができません。例えば0歳からスタートしても、非課税口座に預け続けるならロールオーバーし続けなければなりません。しかしロールオーバーすることにより、その年の枠80万円を使い切ってしまうと、新たに購入することもできず、ひたすら18歳まで置いておくこととなります。

あるいは、5年のジュニアNISA口座(非課税口座)に新たな金融商品を購入したい場合は、ロールオーバーせず課税口座に移して下ろすことができないまま保有しつづけるしかありません。このように大学進学時の入学金にさえ充てることが難しいと言われ、大変不便とされてきました。

今回の終了にともない、この払い出し制限が解除されることによって利便性が高まったと言えます。

次回は、廃止後のジュニアNISAの運用プランについて解説していきます。

ジュニアNISA 今こそ始めるチャンス!?ジュニアNISA③