こんなにあるの?日本のタンス預金

タンス預金

日本人は「現金主義」などとよく言われます。

いまでこそキャッシュレス決済が進んできたとはいえ、まだまだ7割近くが現金決済ですし、何はともあれ現金があれば安心というのはありますよね。
そのためか、日本ではいわゆる「タンス預金」の額が増え続けていますが、その額は一体どのくらいあるのでしょうか?

増え続けるタンス預金日本銀行の2021年末の発表によると、家庭や企業で保有されたまま年を越すお札の総額が121兆9638億円になりました。
この総額は12年連続で過去最高を更新しています。

ちなみに、2022年度一般会計予算案は、総額107兆5,964億円ですから、タンス預金の総額はなんと日本の国家予算を超える規模となっている事がわかります。
なお、この数値はお札(紙幣)のみとのことです。硬貨もあることを考えると、これ以上の金額が家庭や企業にあるということになりますね。

様々な要因があるのでしょうが、タンス預金はどんどん積みあがっているようです。このようにとてつもない金額が滞留しているのです。

タンス預金が増えている原因は?

タンス預金が増えている原因として以下が挙げられます。

・長引く低金利・デフレ

日銀の大規模金融緩和で歴史的な低金利が続き、銀行などの金融機関に預けても受け取れる利息が少なくなっているため、手元で保管したほうが良いという風潮が広まった。

・金融機関の破綻不安

金融機関が破綻した場合、預入預金が影響を受けてしまう。利息もたいして期待できないのであれば、あえて、預け入れる必要もないという考え。

・相続対策

被相続人が亡くなって相続が始まると、故人の預金口座が凍結されてお金を引き出すことができなくなってしまう。手元にまとまった額の現金があることで緊急時に必要になるお金にも対応できるという考え。

・マイナンバーカードなどの囲い込みへの抵抗

預金口座とマイナンバーの紐づけが今後進む中、資産を国に把握されることに心理的に抵抗があるため、金融機関には預けずに現金で保有するという考え。

・コロナ禍による先行き不安

緊急時にすぐに使えるため、手元にお金を置いておきたいという安心感から。

タンス預金のデメリット

タンス預金には以下のデメリットがあります。

・利息がつかない

当然ですが預金・貯金と異なり利息はつかない。

・インフレで価値が下がる

現金はインフレで価値が目減りしてしまう。

・盗難リスクがある

空き巣、強盗に奪われるリスクがある。

・災害リスクがある

火事、震災、津波により、燃えてしまったり、流されてしまって失うリスクがある。

・紛失リスクがある

保管場所を自身のみが把握していたはずが、時がたつにつれて忘れてしまい、自身でも気づかないうちに処分してしまうことがあり得る。
また、タンス預金を家族にも秘密にしている場合、本人が死亡した時に、遺族がそれを知らずに処分してしまうということがある。

・通貨切替で無価値になるリスク

長い時間の経過があれば、新紙幣に切り替わり旧紙幣が無効となった場合、タンス預金も無価値となってしまったという事例が世界ではある。

・遺産相続のトラブルとなりうる

家族や遺族すら把握しづらいタンス預金は、相続発生後に発見され遺族同士が揉めるトラブルの元となる可能性がある。

国民意識の表れ

1人10万円の特別定額給付金がありましたが、これも消費に回ったというより、買い控えからタンス預金に回っているとも言われています。

もしも、これだけの金額のうちの一部でも、株式市場などのマーケットに流入すれば、活気づくでしょうし、市場の成長を受ける人も増えそうだなぁと感じてしまいます。

このような国民性もあるので、貯蓄、投資への姿勢の緩やかな変化として、
【貯蓄から投資へ】はもう少し時間がかかるのかもしれません。

このタンス預金総額が減少し始めた時、どこに流れるのか。どこが潤うのか。株式市場、企業業績はどのようになるのか・・注視していきたいものです。

まとめ

タンス預金が多いということは、それだけ有効にお金が使われていないという事です。
人の身体に例えると、血液がどこかに溜まってしまい、健全な血流ではない状態ということです。

血流に異常があれば病気になります。
同じように経済の低迷につながってしまうでしょう。

また個人としてタンス預金として現金を置いておくことには、メリット・デメリットがありますので、それを理解して資産管理をしましょう。