タンス預金とは?メリットとデメリットについて解説

タンス預金

「タンス預金」多少コミカルなニュアンスを含む言葉ですね。

お金を貯めるという意味合いでは良い手段の一つなのですが、金額が大きくなってくると注意点も出てきます。

そこでこの記事では、金融資産という側面からタンス預金について解説したいと思います。

タンス預金とは

まず、タンス預金の説明をwikipediaから引用しますと、

タンス預金は銀行口座などと違って資金移動の記録が残らないため、資金洗浄や脱税などの手段として用いられ得るという側面もある。

また富裕層は、脱税の意図まではなくても、税務署や国税庁査察部などに資産を詮索されることを嫌がる傾向があるという。

タンス預金は金融機関に預けられないため金利もつかず、長期間になると現金の死蔵化につながる。

また、国家的規模でタンス預金が増えれば、その分金融機関の預金額は減ることになり、融資の鈍化などで国の経済成長にも影響を及ぼしかねない。

そのためタンス預金の増加は金融システム上の問題としてたびたび取り上げられる。

日本国内に存在するタンス預金の推計金額は、日本銀行の2016年(平成28年)の調査報告によれば約78兆円、第一生命経済研究所によれば2017年(平成29年)2月末時点で約43兆円という。

保有者にとっての最大の長所は、現金ゆえにデフレーションに強く、流動性が最高であることである。

当然マイナス金利や金融機関の破綻の影響も受けない。そのため金融システムへの不安がタンス預金の動機になり得る。

その一方、タンス預金は盗難や火災による喪失、害虫による食害や錆びつき等の破損といった物理的な貨幣ゆえのリスクがあり、また横領のリスクは大抵の場合、金融機関の破綻リスクよりも大きい。

利子が付かない分、インフレーションの影響をより大きく受けるというインフレリスクもある。

さらに通貨切替えなどにより旧通貨が無効となった場合、タンス預金も無価値となる。

北朝鮮が自国のウォンに対して2009年11月30日にデノミネーションを行った際や、インドが2016年11月8日にルピーの高額紙幣を突然廃止した際など、タンス預金が無価値化した事例は過去世界中にいくつも存在する。
タンス預金

と書かれています。

分かりやすく言うと「タンス預金」とは金銭を金融機関に預けるのではなく、自宅で現金や資産を保管することです。

日本はタンス預金大国とも揶揄されるほど、諸外国に比べると現金での資産保有率が高いと言われています。

日本人の国民性が垣間見られる現象ですね。

タンス預金の6つのメリット

日本人が大好きなタンス預金ですが、たくさんのメリットがあるようです。

さっそく、確認していきましょう。

メリット1:手間をかけずに自由にお金が使える

金融機関に預金していると、まとまった金額を引き出したいときは窓口での本人確認が必要になります。

また窓口の営業時間は平日15時まで、さらに混雑もしていますので、引き出すにも時間と手間がかかります。

しかし、自分の手元に現金を保管しておけば、いつでも必要に応じて使うことができます。

銀行の営業時間などの都合に合わせることも無く、利用手数料がかからないなどのメリットがあります。

特に、思いがけない出来事、突然お金が必要になった場合などの簡単に預金をおろしに出向くことができないとき、手元にまとまった額の現金があれば当面の支払いが出来ることになります。

メリット2:金融機関が倒産しても影響がない

タンス預金は、銀行の破綻などから自分の資産を守ることができます。

日本の現在の法律では、金融機関が倒産した場合、預金額が1,000万円まで保証されますが、それ以上の額は保証されません。

銀行にはペイオフという制度があるのですが、その制度では1,000万円を超えるお金を預けている銀行が破綻した場合、1,000万円を超えた分の預金は保証の対象にはならない可能性があります。(※ペイオフとは:破綻した金融機関に口座を持つ預金者一人につき1,000万円までの元本と利息を保証する制度。)

もし現金資産を1,000万円持っている場合、1,000万円を超えた分についてはタンス預金にしておけば、銀行に預金し、その銀行が破綻しなくなってしまうリスクのある資産を守ることができます。

全世界的に経済状況の変化が激しい近年では、金融機関に預け入れていれば安心とは言い切れません。

1,000万円以上の預金がある人は預金の一部が無くなってしまうリスクも無きにしも非ずという事を心に留めておいてください。

このような金融機関破綻のリスク回避の方法としてタンス預金は一つ手段となりえます。

メリット3:金融機関口座の凍結回避手段として使用

よくあるケースなのですが、家族が突然亡くなってしまった場合、その方の名義の金融機関の口座は凍結されてしまいます。

所定の手続きを経るまでは口座の預金は手が付けられない状態になってしまうのです。

この所定の手続きは被相続人が行うのですが、被相続人(口座名義人)・相続人の戸籍をはじめ様々な書類が必要となり、また金融機関の確認に時間もかかるため、しばらくの間口座の預金をおろすことができなくなります。

こうなってしまうと残された家族や身内がお葬式代、相続税など割とまとまったお金を一時的に支払う必要があり、家族の経済状況いかんではなかなか大変な問題となってしまうのです。

メリット4:贈与税の回避手段として使用

通常の金融機関の預金では、現金を引き出すと出金記録が残ります。税務署は絶えずそのようなお金の流れを見ており、大きな額の出金があると、税務署はその使い道を追及して贈与税の納付を要求してきます。

タンス預金の場合、出金記録がつかないため税務者が贈与したことを確認する手段がないので贈与税の回避手段の一つとして考えられます。

(※注意点:贈与を受けた人が金融機関に預金すると贈与の証拠になるので、後日贈与税が発生する可能性があります)

メリット5:秘密に貯蓄ができる

銀行に預金したり、有価証券に投資をしたりすると、調べればすぐに資産総額を割り出されてしまいます。

一方タンス預金は秘匿性が非常に高い貯蓄方法であると言えます。

タンス預金は外部のものが資産総額を把握するのは非常にハードルが高くなります。

家族にすら知られることなく、自分の好きなように使える自己資金を確保できる点はメリットといえます。

メリット6:国に資産状況を把握されない

2018年から預金口座にマイナンバーを登録できるようになりました。

現在のところ登録は任意ですが、2021年をめどに義務化が検討されています。

マイナンバー制度で銀行口座の残高との連携が必須となった場合、預金額は全て国に簡単に把握されてしまいます。

国にその額を知られたくない人に取ってみればタンス預金は有効な手段です。

タンス預金の4つのデメリット

デメリットについても確認しておきましょう。

デメリット1:紛失のリスク

一番よくあるケースが紛失です。

ついうっかりと現金を置いてある場所を忘れてしまうのです。

特にタンス預金をして長い時間が経ってしまうと自分でも気づかないうちに捨ててしまうケースもあったります。

家族にも秘密にしている場合などは、もしご自身が亡くなった場合に誰もその存在を知る由もないので、せっかくのお金が無くなってしまう事にもなりかねません。

デメリット2:消失のリスク

タンス預金の場合は現金の消失に気を付けなければいけません。

もしも火災や地震、洪水などの災害に見舞われてしまい、燃えたり流されたりしてしまっても保証の手段がありません。

銀行に預金しておけば災害にあった際でもあなたの資産は守られることになります。

デメリット3:盗難のリスク

タンス預金は空き巣や強盗にあって取られてしてしまうリスクがあります。

まとまった金額のタンス預金を行う方は盗難防止のためにきちんとした防犯体制、金庫に保管などの手段が必要となるでしょう。

デメリット4:遺産相続のリスク

遺産相続トラブルの要因となる場合があります。

タンス預金は存在の証明が困難なため、故人に近しい人が勝手に持ち出してもそれを証明することが難しく、他の相続人は泣き寝入りするしかない場合もあります。

またタンス預金の存在は近親者でないと知らないので、遺族間で腹の探り合い、疑心暗鬼のような事に発展し、関係性に亀裂が起こる場合もあります。

相続の決着と手続きが終了した後でタンス預金が発見されると、また遺産分割の手間がかかってくる事もあります。タンス預金は相続対策には使わない方が良いでしょう。

まとめ

いかがでしたか。

自分の手元にあり、自由に使え、秘密性が高いというメリットは非常に良いものですが、紛失、盗難、遺産相続といったデメリットもあるタンス預金。

タンス預金の金額は、ほどほどにしておいた方が良いと言えるでしょう。