あけましておめでとうございます!今年の投資戦略は!?

お金

読者の皆さま、本年もご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

さて、2022年1月4日大発会は大きく上昇し、まさに上げましておめでとうございます、という幸先の良いスタートになりました。

筆者の投資スタンスは、毎月コツコツ一定額を積立てし続ける「積立投資」と、まとまったお金をテクニカル分析や国際情勢に応じて動かす「一括投資」と、大きく2種類あります。

どちらにしても、完全にほったらかしで積立てていく方法と、機動的に資産を動かす方法とを併用しておりますので、常にある程度の投資戦略というのをもっています。

そこで、筆者なりの今年の投資戦略をザックリとご紹介してみましょう。

利上げペースを見ながらの神経質な展開

国旗

筆者が定期的に配信しております、昨年末のClubhouseや年初のラジオではすでにご紹介しましたが、今年は神経質な展開となり、上値を追う相場というよりは、下値を何度も試す相場を想定していますので、下値は丁寧に拾っていき種まきをしておきたいところです。

なので積立部分については、株式市場が上値や下値をトライしてくれば、しっかり「リバランス」をするように心がけていきたいと思いますし、一括投資については、短めのトレンドに何度も乗っかりながら、「逆張り」を多発するようなイメージも想定しています。

今年の金融市場の最大のテーマは、なんといっても「アメリカの利上げペース」「米中対立」でしょう。セクター別では徐々に成長株が買われにくく、割安株が買われやすい展開になってきています。

そこで筆者がいまの局面で最も注意しているのは、「18年前とは違う」ということです。

「爆食」中国はもういない

かつて筆者が体験し記憶に強烈に残っているのが、2004年~2006年までの利上げ局面です。

当時はアメリカの政策金利が、2003年6月の「1%」をボトムに、2004年6月に「1→1.25%」となり、最終的には2006年6月に「5.25%」まで利上げが継続しました。なお、たまに話題にのぼるWTI原油の最高値は、2008年7月6日の147.27ドルです。

この際、最も大きな原動力となったのが「中国経済の急成長」です。当時は中国国内の巨大な需要が、世界の供給力をすべて飲み込むかのような時代背景であったため、「爆食中国」というキーワードが世間を賑わせていました。

証券営業時代の筆者がよく手掛けたセクターとしては、銀行・海運・非鉄金属・商社・工作機械・精密機械・鉄鋼・新興市場だったかと記憶していますが、とある顧客の口座残高を当初の100倍にできたのも、当時の大きな時代のうねりのおかげでした。

しかしそれももう過去の話であり、現在では米中対立を始め、人権問題・不動産絡みなどの債務過剰・台湾有事など、懸念材料はマグマのように貯まってきています。2018年の株価調整局面でも、米中貿易摩擦がひとつの大きな要因となっていました。

投資戦略別にヒントとなる相場格言

このような状況下の積立投資と一括投資において、それぞれ筆者が最もよりどころとしているオススメの相場格言をご紹介しましょう。

積立投資に応用しやすい相場格言

もうはまだなり、まだはもうなり

投資信託(投信)などを活用し、積立投資を継続しながら、長期で保有し続けるのは、ほったらかしにするような感覚と、若干のメンテナンスが非常に重要になります。

基本的には投信を相続するまで、自分の死後まで継承しながら持ち続ける、くらいの長期スタンスを維持しながら、一方で資産配分が崩れた時、つまり一般的にはマーケット環境が大きく変化した時などに、リバランス(リスクの再調整)をしてあげる必要があります。

どちらにしても、保有投信を全部売ることはせずに、基本的には長期保有が大前提です。非課税制度を活用されているかたは、非課税期間に固執することなく、いったん売却して特定口座で買い直すなど、出口戦略も意識して柔軟に対応しましょう。

一括投資に応用しやすい相場格言

人の行く裏に道あり花の山 いずれを行くも散らぬ間に行け

トレンドに乗っかるにしても、損切り覚悟で逆張りをするにしても、自分のポジションにいつまでも固執せず引き際が肝心です。

日常行っている情報収集は、マニアックな専門家のためのものではなく、人生を生き抜いていくためには欠かせない知識につながり、自分の頭で考えることで知恵になっていきます。そのためにも、自分なりの売買ルールをある程度しっかり持っておくことが重要です。

十二支の相場格言に、「辰巳(たつみ)天井、午(うま)尻下がり、未(ひつじ)辛抱、申酉(さるとり)騒ぐ、戌(いぬ)笑い、亥(い)固まる、子(ね)は繁栄、丑(うし)つまずき、寅(とら)千里を走り、卯(う)跳ねる」がありますが、今年は寅年「千里を走る」です。

筆者の解釈では、今年は翌年以降の「卯(う)跳ねる」流れを決定づけるような助走期間、パワーを貯め込む期間というようなニュアンスでとらえています。

今後どのような相場展開になるかはわかりませんが、2020年・2021年と、コロナショックによる相場の急落局面が1ヶ月半で終了し、そこから短期間で急回復をするという、誰でも儲かる相場が続きました。

相場環境が大きく変化すると、自分の仕事や働き方にも影響がでてくる可能性もあります。好調マーケットがスタートして3年目にあたる今年は、少し気を引き締めて臨んでいきましょう。