資産運用を行う上で、外貨投資が、普通になったのは、21世紀になってからの話。歴史としては、まだ新しい分野です。
なんといっても、テクノロジーの進化と規制緩和が追い風になり、年々、投資環境は良くなっています。もうひとつの理由は、世界経済での日本の地位が下がりつつあること。
そして、今後も外貨投資がスタンダードになっていく流れは変わらないと思います。
- 投資環境の進化
- 日本経済の地盤沈下
この2つの理由から、今後も、外貨投資は、選択肢の一つとして当たり前の存在で居続けることになると思います。
目次
日本の地位は小さくなりつつある
もし、あなたが、米国人なら、米ドルと米国への投資で十分かもしれませんね。米国が誇る世界一の経済力&軍事力は、今後も変わりません。GAFAをはじめとして、「世界標準を握る」彼らの力は、弱まることはあっても、日本に追い抜かれることは考えられません。
日本が第二位の経済大国だったのは、昔の話。米国すら追い越せるとばかりに、米国の不動産や会社を買い漁ったのは、思い出ボックスにしまったまま。今後、米国に追いつけ追い越せという勢いは、出てこないでしょう。
日本のGDPは、世界全体で見ると5.9%しかない
GDP=国内総生産は、国内で生み出されたモノやサービスの付加価値合計。カンタンに、国の経済力と考えてください。このGDP。日本は世界全体の第三位。
- 各国の名目GDP
三位といえば、なかなかのものと思いがち。欧州の雄。ドイツやフランスより上です。ただし、問題は、上のツートップが強すぎること。米国は、約25%と世界全体の1/4。中国もそれに迫る17.4%と両者をあわせると約42%と半分近くを占めます。残念ながら、日本との差は大きすぎます。金額を見ても、米国の約22兆円に対して、日本は、約5兆円と1/4の規模にしかすぎません。
日本のGDPが、世界経済に占める割合もわずかに5.9%。そうなると、日本にだけ投資していたのでは、世界経済全体の動きに取り残されてもしょうがありません。
こうなったのは、日本のバブル崩壊後、世界経済が成長していったのに対して、日本の成長がわずかだったから。
経済成長率の差が、大きな違いになった
- 各国の経済成長率
日本とドイツは、どっこいどっこい。欧州が、EUを作ったのは、アジアと米国に遅れを取っているからこそ。
それに対して、中国は、凄い。約20年間に渡って、約8%の成長率を維持していたのですから、日本との差が広がって当然。
つたないいたとえ話ながら、ピッチャーの勝ち星で例えてみましょう。年間10勝を20年続ければ、200勝。しかし、年間3勝を20年間続けても60勝にしか達しません。
中国と日本の経済成長率には、これくらいの差があったのです。これでは、日本株だけに投資するのは、大きなチャンスを逃していることになるのが、おわかりいただけるとおもいます。
ただ、昔は、米国をはじめ外国株に直接、投資することは、すごく大変でした。個人投資家が、日本の証券会社から米国株を買うことはできず。なかなか、困難な道のりだったのです。しかし、今は、違います。オンラインで証券会社に口座を開けば、ガーファをはじめとした米国の株式をカンタンに買うことができますからね。日本だけに特化するよりも、世界経済全体の動きを見て、投資する方がいいと思います。
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