日本の株価と米国の株価は、上昇スピードが全然違います。
そのためもあって、日本株外しの動きが続いています。
まあ、世界の中で、日本株の占める割合は約6.5%。GDP比率でも約6%。世界の中で、日本の占める割合は、低いレベルであって、ここを自覚するところから始まらないといけませんね。
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日本株の地位・比率が下がる一方
そのため、世界中の投資家は、日本株の比率を下げているのが現状です。
何しろ、米国をはじめ海外の株価は上がり続けているのに、日本株の上昇レベルは、微々たるもの。
多少の調整局面はあるものの、いつまでも上がり続ける米国株。調整局面はそろそろか、それとも・・・まだまだ上がり続けるのか?
日本株も上がっていないわけではないのです。しかし、米国株の上昇スピードが速すぎて追いつけません。
MSCIから外される日本株
そのため、世界中で、投資家が運用の基準にしているMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)の株価指数から、日本株が外され続けています。
11月12日のインデックス入れ替えでは、日本株は、2銘柄が採用されるも13銘柄が除外。
こういったインデックスから日本株が外されると、インデックス運用をしている投資信託も外された銘柄を売ることになります。
そのため、さらに日本株が下落するという悪循環。
- 2020年11月:16銘柄を除外、流出額1530億円
- 2021年5月:29銘柄を除外、流出額5900億円
- 2021年11月:15銘柄を除外、流出額2200億円
※ブルームバーグ:大和証券の試算
株価が上昇しなければ、株価指数から日本株が外される。
外されるから、また下がるという悪循環のジレンマにハマっている日本株。
悲観ばかりではない日本株
しかし、悲観材料ばかりではありません。
落ちるナイフを掴むなという格言通り、下落相場には逆らってはいけないことを前提にしながら、総悲観論のときこそ、大底であるとの格言もまた生きています。
強弱両方が同時にあるのが、相場というものの矛盾・不可思議さ。
さて、新型コロナのパンデミックは、世界的にまだまだ続いています。欧米は、経済再開したものの、感染が拡大しています。しかし、日本は、感染を抑え込むことに成功しています。
ワクチン接種率の高さ、マスク着用、密にしないなど複数の対策を続けているのは日本くらい。
欧州のサッカースタジアムは、マスクをつけずに大声でチャント(応援歌)を歌っていますからね。それに比べて、日本は、コロナ対策をしっかりと守ってます。
そのため、欧米に比べて、今冬の経済ダメージは少なくて済む可能性があります。岸田政権は、新種のオミクロン株に対する入国制限も迅速に行いました。
さらに、欧米は、インフレ激化で、金融緩和から金融引締めへと舵を切り始めており、先進国の中で、お金じゃぶじゃぶモードを続ける国が少なくなれば、日本が浮かぶ瀬が見えてきてもおかしくないでしょう。外貨投資を行う場合、日本と世界の経済・株価を中立的に見ながら、投資先を選んでいきましょう。