株価から見える投資業界の変化│トレーダーから投資家へのステップアップ

こんにちは、池田和弘です。

本日は、最近よく話題にも上がっている株価についてお話したいと思います。

僕の記事をご覧になっている方の中には、株投資をされている方も、興味はあるけどまだやったことがない方もいらっしゃると思います。

ここ最近の株価を振り返ってみると、ちょうど1年前ぐらいのコロナショックの時に大きく株価は下げて、そこから徐々に回復しましたね。

特に、アメリカの大統領選挙が行われた10月末くらいから上昇の勢いが加速していて、今年に入ってニューヨークダウが市場最高値を更新したり、日本の株価も約30年ぶりの最高値まで戻ってきたりと、全体的に上昇傾向が強いことがわかります。

株価の急騰から見える世界情勢の変化


この記事を執筆している3月8日は、日経平均の終値が2万9000円を切り、2万8743円となったので、実に1ヶ月ぶりくらいの安値を付けることになりました。

ここ1~2週間(2021年2月末~3月上旬)で少し値を下げましたが、それまでの株価を見て「バブル経済の再来だ!」「今の実体経済に見合っていない!」などと声を上げて騒いでいる専門家やトレーダーが多いように感じます。

僕の意見としては、世界一の投資家であるウォーレン・バフェット氏や株式の専門家であっても、日々の株価を完全に読み解くことはできないので、短期的に上がった、下がったと、一喜一憂しないほうがいいと思います。

しかし、値動きの背景を読み解いてみると、おもしろいことが分かるんです。

実は、ここ半年くらいの株価の値動きを見ると、なぜか実体経済に沿わない不自然な上昇が続いているように見えます。

この現象の理由は非常に単純で、株価は現在の期待値ではなく、必ず未来の期待値を表しているので、実態に沿わない上昇が見られるんですよね。

現状の上昇の要因を考察してみましょう。

まず、新型コロナウイルスという世界規模での大きな問題に対して、ワクチンという対抗策が普及し始めて、アメリカなどの主要先進国の感染者が減少しています。

将来的にワクチン接種がさらに進み、集団免疫力がついていけば、やがてインフルエンザと同じような扱いの病気になる可能性が高いことから、経済の回復を期待して株価が上昇していると考えられます。

ここ最近の株価下落の理由


そんな中、ここ1~2週間(2021年2月末~3月上旬)は、下落が続いているわけですが、これにもきちんと理由があるように思えます。

ここ1~2週間で起きている大きな下落は、ハイテク株、グロース株と呼ばれる、企業の拡大や安定が見込まれている新規上場、急成長をしている株式を中心に売られていることが起因しているのでしょう。

なぜハイテク株、グロース株が売られているのかと考えると、アメリカの長期金利が上昇していることを、多くの投資家が不安視しているから。

「金利の上昇と投資家の不安視」がなかなか結びつかないと思うので、順番に紐解いていきますね。

多くの企業は自社資本だけでは事業の拡大ができないので、銀行などから融資を受けて設備投資や事業投資などの先行投資をしています。

そこで金利が上昇すると企業が返済する費用も増すので、決済的には企業業績が悪く見えていきますよね。

そのため、特にハイテク株、グロース株といった、まだまだ安定感がない企業の銘柄が一気に売られてしまうわけです。

しかし、金利の上昇は必ずしも悪いことではありません。

長期的な目線で見ると株価と金利は相関関係にあり、金利の上昇は、経済が回復基調にあるという捉え方もできるので、金利の上昇によって株価の上昇も大いに期待できると言えます。

投資業界の変化に対応するには


私たち個人投資家が、株式などの値動きがあるものに投資する際は、世の中全体との相関関係に気をつけるべきだと思います。

例えば株価と金利の相関関係は、知っておいて損はないでしょう。

為替でもドルに対して円安方向、円高方向に動いているといったニュースをよく耳にする方もいらっしゃると思います。

これらのニュースは、あくまでドルと円の関係性だけを比較しているものなので、ドルだけでなくユーロやポンド、オーストラリアドルなど、他の通貨との比較も重要です。

日本円だけでなく他の通貨も安くなっているのか、それとも日本円だけが安くなっているのかなど、色々な可能性を視野に入れながら考えることが投資だと思います。

FXならチャートのテクニカル的な要素だけでなく、経済指標などのファンダメンタルズ要素も考慮しましょう。

株式ならテクニカル、ファンダメンタルズに加え、企業業績も加味して、保有しているポジションをどのように運用していくのかを考えるので、やはりあらゆるものの相関関係を知っておいたほうが良いでしょう。

このように、値動きの背景を理解することで、保有し続けるべきなのか、決済すべきなのかが必然的に見えてくるようになります。

僕が今運営をしている投資コミュニティの中に、ビリオネダイヤモンドクラブというコミュニティがあるのですが、これまでは事業投資を中心に紹介をしていましたが、最近では株式の話題についても意図的に取り上げるようになりました。

なぜなら、今世界がコロナという時代の節目を迎えて、アフターコロナというこれまでの常識と全く違う価値観や考え方がより浸透していき、新しい世の中へと移行していくと考えているからです。

これまでの株価のお話はまさしく顕著な例です。

人気だった航空株とか旅行関係の株は低迷が続き、これまで注目されてこなかった分野の株価が急上昇していますよね。

今株式を取り組んでいる方、これから株式に取り組む方は、短期的な浮き沈みに一喜一憂するのではなく、世の中全体の動きをニュースサイトやYouTuberなどの情報源を参考にしながら、中長期目線で投資に取り組んでいきましょう。

これから株式投資を始めようという初心者の方には、ETF(上場信託)と呼ばれる投資商品がおすすめです。

少ない資金からでも株式投資を始められますし、企業単体の株だけでなく鉄道関係などの業界でまとめられた銘柄や、コモディティ(先物取引)のETFなどをまとめて小口で買える商品もあります。

こういったものを中心に買っていくと、初心者でも利益を狙いやすいので、ぜひ参考にしていただければと思います。

今後も、株式の話をたまに入れていきたいと思いますので、ぜひ参考にしてください。

それでは、本日は以上となります。
最後までお読みいただきありがとうございました。

池田和弘 資産運用のすべてを知る男、池田和弘にインタビュー|前編