こんにちは、池田和弘です。
私は、株式投資やコモディティ、債権といった、トレンド相場が発生しやすいもの、流動が激しいものを『流動型投資』と呼んでいます。
そういった動きの出やすいものに投資をすると、日々の相場変動にすごく敏感になります。
相場変動に敏感になった結果、どういうことが起きるのかというと、YouTubeやニュース記事などで情報収集を始め、いちはやく最新の相場動向を知ろうとします。
ですが、敏感に情報収集をしようとするあまり、その情報の真偽、という点において疎かになっている個人投資家は非常に多いです。
ということで本日は、情報社会における『正しい情報との向き合い方』についてお話をしたいと思います。
目次
目を引くような見出しには要注意
以前このブログでもお話したことがあるのですが、最近、極端なことを言っているニュース記事やyoutuberが非常に増えています。
例えばビットコインで言えば「近々1億円ぐらいまで上がります!」「今年中に10万ドルを必ず超えるでしょう」といった情報発信者が、必ず株式でも仮想通貨でも現れます。
気を付けなければならないのが、こういった内容を扱う情報発信者のほとんどが、売名行為を目的としていることです。
先ほどの「1億円」「10万ドル」といった、思わず目を引くような極端な数値を前面に出した見出しを掲げれば、やはり目立ちます。
そしてそれがキッカケで、大手のサイトで取り上げられたりするケースもあり、そうなれば引用元の情報サイトや発信者は、知名度を上げることができます。
個人投資家は、そういった情報に踊らされて損失を招くことが多いです。
結局は、そのどれもが、知名度目当てのアナリストやyoutuberの根拠のない情報なので、それを真に受けないように注意しないといけません。
個人投資家は「必ず情報を多角的に見る」を心がけよう!
まず、プロの機関投資家と個人投資家には大きな違いが2つあります。
1つは『資金力』、もう1つは『情報に対する免疫』です。
前者の『資金力』の場合、いきなり手元の資金を何十億、何千億に増やすことは無理難題なので、このポイントで個人投資家がプロの機関投資家に勝つことはできません。
ですが、後者の『情報に対する免疫』であれば、個人投資家にも希望はあります。
最初に心がけるべきは「必ず情報を多角的に見る」ということです。
自分にとってどんなに素晴らしいと思えるような情報であっても、1人、2人が発信している程度で信じてはいけません。
もっと多くの人々が、同じような意見を言っている内容の情報を掴みましょう。
なぜなら、それだけ多くの人が同じ内容を発信しているのであれば、何かしらの根拠があるはずだからです。
情報を分析しなければ常識の壁は越えられない
次に重要なポイントが、その根拠を見つけたら、しっかりと自分自身で分析をするようにすることです。
手に入れた情報を鵜呑みにしていては、長期的に稼いでいくことはできません。
このブロックでは、情報分析の重要さをケース別で解説していきます。
ケース1:ボラティリティ
最近、株式が非常に面白い動きをしています。
私が運営している『ビリオネア・ダイアモンド・クラブ』という投資コミュニティーのメンバーには、昨年の9月の頭ぐらいからこの話をしていたのですが、「いま、株式がおもしろいな」と注目したきっかけは値動きでした。
皆さんもご存知の通り、ナスダック、ニューヨークダウ、日経平均などが、新型コロナウイルスの影響で暴落したのですが、そこから大きく戻してきました。
特に9月終わりぐらいから、10月にかけて大きく動いています。
ここまで上がるとは予想できませんでしたし、ここ2、3ヶ月のナスダックをはじめとした成長株の下落というのも、ちょっと予想外だったので、読みきれなかった部分もあります。
この話だけ切り取ってしまうと、ただの失敗話に聞こえてしまいますが、そうではありません。意識すべき点は、得た情報をどう捉えるかなんです。
一般的には、ボラティリティと言われる、相場の変動率が大きく上昇すると、「リスクが大きくなるから手を出さないほうがいい」と、ネガティブに捉える方が多くいらっしゃいます。
確かにボラティリティが高いと、その分リスクも大きくなりますが、トレンドさえしっかり読めれば、大きな利益を手に入れることは難しいことではないんです。
特に資金が少ない方にとっては、ボラティリティの高い相場を利用するのは決して悪いことではありません。
手にした情報を分析せず、真に受けていたのでは「ボラティリティが高い=危険」と思い込んでしまい、せっかくの稼ぐチャンスを見逃すことになるんです。
ケース2:経済指標の内容
2021年5月7日に発表された、アメリカの雇用統計の数値はあまりよくありませんでした。
一般的には経済指標の数値がよくない場合、株価は下がるはずなのですが、この時はなんと株価が上がりました。
つまり、本来予想される動きとは違った、ということです。
ですがなぜ、この時株価はこのような特異な動きをしたのでしょうか?
ここからお話するのはあくまでも、私の分析であり、絶対にこれが正解、というわけではありませんが、ある程度の要因は推測できます。
政府は経済を立て直すために量的緩和といったあらゆる経済処置をします。
今回の場合、雇用や失業者数の数値が予想を下回ったということもあり、政府が財政出動など様々な方法で、経済を支える働きかけをしていくと考えられました。
そしてそういった経済処置が長期的に継続されると、多くの人が予測したはずです。
「経済処置が続く = 株価にとってもいい動きになる」
こういった図式が成り立ち、その動きを期待して株価が上がったのではないかと私は睨んでいます。
このように根拠のある情報であっても、疑いの目を持って分析を行い、自分自身の答えを導き出す必要があるということです。
こういった「目線」というのは、流動型の投資を行うことで養われていくものだと私は考えています。
ということで続いては、流動型投資の相場を、どんな「目線」で見ればいいのか?そのポイントについてご紹介いたします。
いま注目すべき『流動型投資』とその見通し
私は自分が運営している投資コミュニティーで、「うまく利用しましょう」と呼びかけているのは、株式投資、債権、コモディティ、インゴット(金)、アンティークコインです。
これらに加えて、昨年の9月頭からお伝えしているのは、「これから成長するであろう業界」への意識です。
今後の社会で大きな成長を期待できる業界は、AI、 IoT(インターネット・オブ・シングス)、ブロックチェーンです。
これらの業界はコロナショックの影響で、業界自体の伸びが、かなり進んでいくであろうと私は考えています。
この情報にあなたが興味を持ったのなら、「どのタイミング」で「どの会社」に「どれくらいの資金」を投入すべきか、ぜひあなたなりに分析をしてみてください。
あとは、「現物(げんぶつ)」と言われる品物関係を扱っている企業への投資も調べてみてください。
特に金鉱株などに私は注目しています。
ただ、個社ごとの株の上昇や、金、銀、銅のどれが上がって、どれが下がるのかは、なかなかわからない場合もあるので、いきなり本格的に手を出すのではなく「ETF」の活用も考えてみてください。
ETFであれば、幅広く少額から始めることができますし、現物もしくは、現物を取り扱っている企業の株式は、すべてETFにあります。
例えば金鉱株の企業、商品、大豆やとうもろこしといったコモディティ関係、もちろん貴金属関係もあります。
そういったものに分散投資をしていくのも、資産形成の選択肢として面白いんじゃないかと、個人的には思っています。
AIやIoT関連のものは、2021年の2月、3月、4月で調整局面が入り、下落したものもありますが、それでも当時の9月、10月ぐらいの相場から見たら、まだまだ高い(2、3割高い)ような状態です。
ブロックチェーンに至っては、最近のビットコインなどの相場も影響して「2、3倍」にはなっています。
ただ、一方でコモディティ関係の特に金属で言う金などは、ちょっと当時から考えると下がっていて、「コモディティ」という括りで見ても、株式に比べるとそんなに上がりませんでした。
現状はこういった結果なんですが、コモディティはこれから面白い時期になりそうだと、僕は予想しています。
特に金をはじめとした金鉱株企業のETFなどは、今後、上昇していく期待もできるのではないのかなという風に考えています。
なにも、「今日このお話を聞いてみなさん買いましょうね」というお話をしているのではなく、あくまでもここ数ヶ月の情報を見ていく中で「池田個人が分析したこと」であって、これが数ヶ月後どうなっているかというのはちょっとまだわからない話です。
情報社会において、私はもちろん証券アナリストでもなければ、経済評論家でもないので、何かしらの情報を自分で調べて発信しているというよりは、いろんな人の情報を聞いたり、いろんな情報を見たりしながら、自分なりに分析をしています。
こういったことをやっていけば、情報に踊らされない投資家になれるのではないのかなと思っています。
例えばブロックチェーンやITのように、先端技術を使った分野というのは長期的に見るとまだまだ上がると思います。
ただ「どこかの時点で調整局面になる」ことは当然あると思います。
リーマンショックや、ITバブルみたいな大きな経済危機であっても、長期で見てみると、小さな調整局面でしかないんです。
まとめ どんな情報でも「比較」しよう!
例えば、ある記事を見て「なるほど金がこれから上がるのか、そしたら買ってみよう!」ということですぐに金を買ってみる、これはNGです。
安易にその記事の言葉を100%信じるのではなく、一方でそれが下がるリスクはないのか?という点を考えるべきです。
これから絶対に上がる!と絶賛されている分野でも、下がる理由はないのか?という反対の意見を探してみましょう。
「上がる」「下がる」両方の意見を比較することを何回も繰り返していけば、段々と経済のつながりもわかってきますし、情報への向き合い方もわかってきます。
「この情報は信じても大丈夫そうだ!」という自信が生まれれば、情報に踊らされて損失を生むという個人投資家特有の現象を減らせるはずです。
経済社会において「インフレ」というものは、世界規模で進んでいきます。
インフレ率は2%ぐらいが適正と最近言われているんですけども、そういう感じで日々現金の価値が下がっていく時代になってしまいました。
なので必ず投資というものはした方がいいんです。
まだ投資を始められていない方は、株式投資やコモディティ投資など流動するトレンドがあるものから、投資を始めることを考えてみてください。
もちろん大きく全資産をそこに突っ込む必要はありません。
数万円、数十万円からで構いませんので、「投資をやっている自分」を1度想像してみてください。
ということで、本日は情報社会における『正しい情報との向き合い方』についてお話しさせていただきました。
ご覧いただきありがとうございました。
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