「投資を身近に!」をモットーに、ダイエットになぞらえてお伝えしています。今回は、投資のコツ【長期・積立・分散】の【長期】について解説します。
目次
「長期」とはどのくらいを指す?
長期にわたって投資する場合の「長期」とはどのくらいの期間を想像されるでしょうか?
1年でも、3年でも、5年もありません。
ここでの長期とは最低でも20年を指します。なぜ20年なのか、データから見ていきましょう。
こちらは金融庁のデータです。いわゆる「老後2,000万円レポート」でも取り上げられていたので、ご覧になったことがある人もいることでしょう。
1985年以降の各年に、毎月同額ずつ国内外の株式・債券の買付けを行ったもの、つまり積立・分散投資し、保有期間を5年と20年を比較したものです。
グラフの横軸は、買い付けを行った商品の年率を指しています。縦軸が出現頻度を表します。左の5年保有の場合、12~14%と大きな運用結果が出ています。しかしそうなる可能性は決して高くありません。また赤い部分が出ています。つまり元本割れを起こす可能性もあるということです。
一方右の20年保有の場合をみていきましょう。赤いマイナス部分がなく、青い部分のみになっています。つまり元本割れがなくプラス成果のみが出ているということです。またその可能性も非常に高いことが分かります。
ただし5年と比較すると、12~14%と大きな運用結果は望めず、高くても6~8%です。そして、そうなる可能性は決して高くはありません。あくまでもプラスの運用結果に留まります。
以前、投資もダイエットも「リスク」がある!?でもお伝えしましたが、金融商品において「リスク」は当たり前に起こることです。ところがこの「リスク」は20年の長期保有によってプラス方向へのリスクになっていきます。
これは投資で日本人の「損したくない」という気持ちにしっかり合致していること、また着実な資産形成ができることを表しています。
※過去の実績データですが、必ずしもそうなるというものではありません。ご留意ください。
ダイエットにおける「長期」とは
前述の記事でもお伝えしたように、ダイエットにも「リスク」があります。やせやすい時期もあれば、取り組んでいてもうまく行かず体重が増えているときもあります。ですから、短期で見ない、考えないことが大切です。
ダイエットにおける「長期」とは約1年です。筆者も約1年かけて20kgダイエットしました。しかし20kgやせよう!という目標を立てて挑んだわけではありません。10kgくらい落ちれば御の字と思っていました。
よくCMの目玉になるのか「3か月で10kgやせた!!あなたもそうなりませんか?」という文字が飛び込んできて、つい魅力的に感じることでしょう。しかしせっかく取り組んでも起こるのが「リバウンド」です。
上のデータ表を使うなら、赤い部分つまりマイナス(体重の場合は増加現象ですね)で終わってしまいかねません。
投資もダイエットも成功すると嬉しくなり、うまく行かないと悔んだりと一喜一憂しがちなイメージのように思えます。しかしそれは、短期スパンで見ているからです。長い目でじっくりと取り組む先に必ず「成功」が見えてきます。一緒に頑張っていきましょう!