株式投資で儲かる人はリスク回避を重視|長期投資が儲かる理由も解説

株式投資は本当に儲かるのか?プロが解説!!

「株式投資は儲かるのか?」

これは、多くの投資初心者が抱く疑問でしょう。
世の中には、株式投資で儲かる人・儲からない人の両方が存在するからです。

そこで、株式投資で儲かる人に共通する条件を考えてみましょう。
すると、無用なリスクを避けている事実が浮かび上がってくるはずです。

この記事では、株式投資で儲かる人なら知っている知識を中心に解説します。
具体的には、以下の3点について取り上げます。

  • 株式投資の儲け方
  • 長期投資が儲かる理由
  • 儲かる人が意識する注意点

どうぞ最後までお付き合いください。

株式投資における3種類の儲け方

株式投資で儲ける方法は、主に3つあります。

  • 売買差益
  • 配当金
  • 株主優待

短期投資で株式を取引する場合は、売買差益が主な収益源です。
一方、長期投資の場合は、決まった期日に得られる配当金や株主優待がメインとなります。

では、3つの儲かる仕組みについて、詳しく見ていきましょう。

《儲かる仕組み1》売買差益-株価が値上がりすると儲かる

購入時より売却時のほうが株価が高いときに、儲けとして生じる利益が売買差益です。
“デイトレード”のような短期投資では、売買差益が収益のほとんどを占めます。

株価は企業活動や市場環境など、さまざまな要因でめまぐるしく変わります。
そのため、適切なタイミングで株式を売買できれば、売買差益で儲かる可能性が生じます。

ただし、株価は必ずしも値上がりするとは限りません。
購入時よりも株価が値下がりした場合、儲かるどころか売買差損が生じます。

売買差益を目的とした株式投資は、ハイリスク・ハイリターンな取引と認識しておいたほうがよいでしょう。

ただし、新規上場企業が発行する新規公開株、いわゆるIPO株は少々異なります。
リスクはあるものの、長期保有することで株価の値上がりが期待できるからです。

新規上場企業のIPO株に限っては、一般的に長期投資の対象になります。
有望な成長株を見極める目があれば、儲かる可能性が十分あるのです。

《儲かる仕組み2》配当金-株式を一定期間持ち続けると儲かる

配当金は、企業が儲けた利益の一部を、株主に還元するお金のことを指します。

配当の対象者となるためには、一定以上の期間、株式を保有し続ける必要があります。
したがって、配当金を目的に株式投資する場合は、長期保有が前提となります。

配当金のみで大きく儲かるケースは、一般的にありません。
ですが、株式を保有しているだけで儲かるため、時間的なメリットが生じます。

配当金は、労働しないで自動的に所得を得られる、不労所得となるのです。

また、非課税枠のNISAを使った株式投資については、利益に税金がかかりません。
通常、利益に20.315%※1が課税されるところ、税率が0%になります。
非課税の分だけ、通常の売買よりも多く儲かる仕組みです。

ちなみに、NISA口座で新しく買える株式などは、年間120万円まで※2と決まっています。

NISA口座で買い入れた株式は5年間保有し、その期間の配当金を非課税とするのが一般的です。

※1 2022年時点。所得税・住民税・復興特別所得税の合計。
※2 2022年時点、通常のNISA制度の場合。

《儲かる仕組み3》株主優待-サービスの割引などで間接的に儲かる

長期保有していると、配当金以外に株主優待が生じる株式もあります。

株主優待の内容は企業ごとに異なりますが、企業のサービスや商品を割引価格で購入できるものが多めです。
そのため、株主優待は間接的に儲かるシステムといえます。

株主優待は、100株単位で内容が変わるケースがあります。
その場合、株式を多く保有するほど、株主優待のランクが上がります。

なお、株主優待は日本独自といってよい制度です。
海外企業は主に機関投資家を相手にしているため、株主優待を設けにくいからだと思われます。

日本においても、オリックスなど株主優待を廃止する企業が少しずつ増えています。

長期投資のほうが儲かる可能性が高い3つの理由

売買差益・配当金・株主優待のうち、どれで儲けるか?
それは、投資スタンスによって異なります。

投資スタンスには、大きく分けて長期投資短期投資があります。
長期投資・短期投資の儲け方を整理すると、下表のようになります。

儲け方
長期投資 配当金、株主優待、売買差益(主に成長株)
短期投資 売買差益

2つのうち、株式投資の初心者でも儲かる可能性が高いのは、長期投資です。

その理由は、主に3つ挙げられます。

《儲かる理由1》企業の生み出した価値が利益の源泉だから

長期投資と短期投資とでは、儲かる仕組みが根本的に異なります。

長期投資における株主の収入は、企業が稼いだ利益から生じるものです。
企業は稼いだ利益を、税金を除いて次の4つに振り分けます。

  • 株主還元
  • 成長投資
  • 内部留保
  • 役員報酬

上表のうち株主還元は、配当金や株主優待のことを指します。

成長投資は、新たな事業などを始めることで企業価値を向上させます。
企業価値の向上は、将来的には売買差益となって株主に還ってきます。

さらには、ある程度の内部留保は、安定的な経営には欠かせません。
リーマンショックのような不測の事態が起きたとき、内部留保が企業の体力になるからです。

役員報酬についても、優秀な役員の流出を防ぐためには大事な用途です。
特に昨今は、人的資本の確保が、企業価値にプラスとなる場合は少なくありません。

このように、内部留保と役員報酬も、企業価値と無関係ではありません。

つまり、長期投資の場合は、4つある利益の使い道のどれもが、直接的・間接的に株主へ還ってくるわけです。

一方で、短期投資における株主の収入は、株価の一時的な変動によって生じます。

見方を変えれば、自分が利益を出せば取引相手が損失を被り、自分が損失を出せば取引相手が利益を得る、裏表の関係が存在します。

自分の損益 取引先の損益 合計した損益
a円の利益 a円の損失 相殺によりゼロ
b円の損失 b円の利益 相殺によりゼロ

※取引手数料は考慮していません。

上表の通り、短期投資では新たな利益は生まれていません。
しかも、利益と損失が表裏一体なだけに、自分が損失を被る可能性も高いのです。

したがって、株式投資の初心者でも儲かる可能性が高いのは、企業が稼いだ利益を収益源とする長期投資だといえます。

《儲かる理由2》トレードスキルがほぼ要らないから

株価の一時的な変動が起こるのは、なぜでしょうか?
それは、株価と企業価値の間にズレが生じるからです。

企業価値と株価のグラフ

株価と企業価値を簡易的に表した図。
株価は刻一刻と変化しますが、通常は企業価値に収束します。

そこで、短期投資では企業価値を分析するスキルが求められます。
それには、財務会計(ファイナンス)の知識を要します。

さらには、株価の値動きを表すチャートを読み解くスキルも必要です。

このようなトレードスキルを身に付けて、初めて短期売買で利益が狙えるようになります。
スキルのないまま短期売買する行為は、ギャンブルとほとんど変わりません。

しかし、長期投資であれば、短期投資ほどのスキルは一般的に不要と考えられます。
なぜなら、株式を保有しているだけで配当金が得られるうえ、株価に一時的な変動があっても、だいたい企業価値に収束するからです。

配当金を重視する長期投資であれば、株価の細かな変動を気にする必要はありません。
そのため、短期投資よりも安定して儲かるケースが多いのです。

《儲かる理由3》取引手数料がかさみにくいから

株式を売買するときには、取引手数料がかかります。
ですから、取引手数料を差し引いても、プラスとなる利益を出さなければなりません。

口座を開く証券会社によって異なりますが、一般的には1取引ごとに数十円~数百円の手数料が設定されています。
デイトレードのように、1日に何度も取引する方のために、手数料が日額固定のプランもあります。

いずれにしても、短期投資は取引手数料がかさみやすいのが悩みどころです。
数十円~数百円といっても、取引回数が増えれば月間1万円を超えるコストになる可能性もあります。

短期投資では少額の利益で儲けていくのが一般的ですから、月間1万円のコストは大きな負担と感じることでしょう。

しかし、長期投資なら、取引手数料を短期投資ほど気にする必要はありません。
いったん買い入れた株式を長期保有するため、取引回数がかさむケースはほとんどないからです。

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株式投資で儲かる人が意識している3つの注意点

株式投資には、短期・長期に共通する注意点があります。
それは、避けられるリスクは冒さないというものです。

株式投資のリスクを、完全にゼロにすることは不可能です。
とはいえ、ある程度のコントロールはできます。

儲かる人は、リスクとの正しい向き合い方を実践しているものです。
そこで、株式投資で儲かる人が意識している注意点を3つご紹介します。

《注意点1》資金管理を徹底して生活資金に手を付けない

資金は、生活資金余裕資金の2つに分けられます。
このうち投資に使ってよいのは、余裕資金のみです。

生活資金とは、当面の暮らしを維持するうえで欠かせないお金のことを指します。
そのため、資金管理の“イロハのイ”として、生活資金を確保しておくことが挙げられます。

ちなみに、生活資金には、半年先の分まで計算に入れておくとよいでしょう。
また、数年以内に予定されている、家の修繕などの多額の出費も、生活資金に含めておきます。

確保すべき生活資金が判明したら、資金全体から生活資金を引きます。
その結果、残ったお金が余裕資金となります。

資金全体 - 生活資金 = 余裕資金

余裕資金の範囲が、株式投資にあてられる最大額の目安です。

ただし、いくら余裕資金といっても、いきなり全額を株式投資に回すのはお勧めできません。
余裕資金をすべて失ってしまえば、新たな株式投資ができなくなるからです。

まずは少額を投資に回し、慣れてきたら投資金額を増やしていくのが、儲かる人のやり方といえます。

《注意点2》配当利回りの高すぎる株式は購入を避ける

すでにお話しした通り、短期投資・長期投資を比べると、長期投資のほうが一般的に低リスクです。

しかし、長期投資にもリスクは存在します。
いくら儲かるからといって、初心者がいきなり高リスクな高配当株に投資するのはお勧めできません。

高配当株かどうかは、配当利回りで判断できます。
配当利回りとは、1株あたりの年間配当金を株価で割った指標です。

投資金額に配当利回りをかけると、その株式から儲かると見込まれる年間配当金が分かります。

○配当利回り4%の株式を、50万円で購入したケース
投資金額 50万円 × 配当利回り 4% = 年間配当金 2万円(見込み)

ご注意いただきたいのは、配当利回りが高いほど、損失リスクも高くなりやすい点です。

そもそも企業は、資金を調達するために株式を発行しています。
投資家はお金を出資する見返りとして、配当金などで儲かる仕組みです。

経営が安定している会社は、配当金が少なくても投資家を集めることができます。
投資家にとって、低リスクで堅実な資産運用ができるメリットがあるからです。

一方で経営が危うい会社は、高配当をアピールしなければ出資者が集められません。
高リスクなのにリターンが少なければ、投資家に見向きもされないからです。

配当利回りとリスクの高さは、必ずしも一致するとは限りません。
ですが、投資初心者が企業ごとに見極めることは難しいので、配当利回りが高すぎる株式は避けておいたほうがよいでしょう。

なお、上場企業の配当利回りは2~3%くらいが一般的で、4~5%なら十分に高配当株といえます。
株式投資を始めたばかりのころは、2~3%の銘柄を中心に購入を検討するとよいかもしれません。

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《注意点3》同じ銘柄ばかりを購入しない

どれほどリスクを避けようとしても、株価が突然暴落するケースはあります。
ひとたび企業の不祥事がニュースになれば、売り注文が殺到するからです。

実例として、日産自動車を見てみましょう。

2018年11月、当時会長であったカルロス・ゴーンが逮捕されました。
その事件を境に、日産自動車の株価は一気に下落します。

日産自動車の株価推移
画像引用元:日本経済新聞|日産自動車

日産自動車といえば、「バブル崩壊後の経営危機からV字回復した優良企業」といわれていました。
そのような企業でも、問題が明るみになった途端に株価が下落してしまうケースがあるのです。

それだけに、社数を絞って株式投資するほど、投資家は高いリスクを負うことになります。
ですから、株式投資では多種類の銘柄を保有する、分散投資によるリスク回避が欠かせません。

ちなみに、異なる業界の銘柄を保有すると、分散投資の効果は高まります。
特定の業界を揺るがす大事件が起きたときに、そのマイナスの影響を限定できるからです。

株式投資で着実に儲かるように、初心者のころから分散投資は意識しておきましょう。

まとめ

この記事では、株式投資で儲かる人なら知っている、以下の3点について解説しました。

  • 株式投資の儲け方
  • 長期投資が儲かる理由
  • 儲かる人が意識する注意点

株式投資における儲け方は、売買差益・配当金・株主優待の3つです。
このうち、主に短期投資では売買差益で、長期投資では配当金と株主優待で儲けます。

基本的には、長期投資のほうが儲かる確率が高いと考えられます。
投資初心者の方は、長期投資を軸に無用なリスクを避けながら、株式投資を実践してみてはいかがでしょうか。

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