株式投資は配当利回り4%~5%が理想的|利回り重視のリスクも解説

株式投資における利回りついて、プロが解説!!

株式投資において重視するべき指標の一つに、配当利回りがあります。
限られた元手を効率よく増やすためには、配当利回りの高い銘柄に投資することが不可欠です。

ただし、配当利回りの高さだけを見て、株式を買ってはいけません。
利回りが高いからといって、必ずしも優良株であるとは限らないからです。

そこで、この記事では主に以下の3点について取り上げます。

  • 株式投資における配当利回りの仕組み
  • 配当利回りだけで投資先を選ぶリスク
  • 配当利回りの平均的な水準

効率的な株式投資ができるように、分かりやすく説明いたします。
どうぞ最後までお付き合いください。

配当利回りの高い株式ほど投資リターンに優れる

購入した株式を長期保有していると、配当金を受け取れます。
企業が生み出した利益の一部を、株主に還元する制度です。

配当金の金額設定は、企業ごとに異なります。
それだけに、配当金をどれだけ多く受け取れるのかが、株主にとっては重要です。

ただし、いくら配当金が高くても、株価が高すぎる株に投資するのはお勧めできません。
株価が高くなるほど、単年での投資効率は悪くなりやすいからです。

そこで、投資先を決める判断基準の一つとして、配当利回りを用います。

利回りとは、投資額に対する収益の割合のことを指します。

配当利回りの場合、株価が投資額、配当金が収益にあたります。
計算するときは、1株あたりの年間配当金現在の株価(時価)で割ります。

利回りの計算式を示すと、以下のようになります。

利回り(%)= 収益 ÷ 投資額 × 100
配当利回り(%)= 1株あたりの年間配当金 ÷ 現在の株価 × 100
※配当利回りは、「配当総額 ÷ 時価総額 × 100」でも算出できます。

基本的には、配当利回りが高い株式ほど、投資効率に優れた銘柄だと判断できます。

○ 配当金が30円/年、株価が1,000円のA社
配当利回り(%)= 30円 ÷ 1,000円 × 100= 3%
○ 配当金が40円/年、株価が2,000円のB社
配当利回り(%)= 40円 ÷ 2,000円 × 100= 2%
配当金はB社のほうが高いが、投資効率についてはA社に軍配が上がる

このように、配当利回りを基準に投資先を選ぶことで、投資金額に対して大きいリターンを得られやすくなります。

配当利回りの高さだけで投資してはならない

目先の投資効率だけを考えれば、配当利回りの高い銘柄ほど魅力的です。
「配当利回りの高さランキング」などを参考にすればよいので、投資先を選ぶのも楽でしょう。

しかし、配当利回りが高くなるのは、高額な配当金が予測されるケースだけではありません。
株価が低すぎる、つまり投資家から人気がないことが原因である可能性もあるのです。

たとえば、配当金が30円、株価が1,000円の会社があるとします。
配当利回りを計算すると、3%になります。

配当利回り(%)= 30円 ÷ 1,000円 × 100= 3%

もし、会社の株価が1,000円から300円まで急落した場合、配当利回りは10%に上昇します。

配当利回り(%)= 30円 ÷ 300円 × 100= 10%

株価が急落したということは、会社に何らかの問題があった可能性が考えられます。
念のため、倒産リスクも考慮しなければならないでしょう。

いずれにしても、原因を確認しないまま投資するのはお勧めできません。

配当利回りは、株価の影響を受けていることを押さえておきましょう。

なお、特別配当や記念配当のような、一時的な配当金にもお気をつけください。
配当利回りの数値が、本来の水準よりも高めに計算される原因となるからです。

配当利回りが高いからといって、魅力的な投資先であるとは限りません。
数値が高すぎる銘柄については、その理由を考えることが正しい投資判断に不可欠です。

配当利回りは日経平均で2%前後

株式投資に十分慣れるまでは、平均的な配当利回りを基準に投資先を選ぶとよいでしょう。

そこで参考にしたいのが、東証(東京証券取引所)における平均配当利回りです。
日本経済新聞社が上場企業の平均配当利回りをまとめているもので、投資先を決めるときに参考になります。

○国内株式市場の平均配当利回り(売買単位換算)
※2022年4月28日時点のデータ

前期基準 予想
日経平均 1.89% 2.33%
プライム全銘柄(加重) 2.06% 2.34%
スタンダード全銘柄(加重) 2.38% 1.91%
グロース全銘柄(加重) 0.17% 0.20%
参考 国内の株式指標・東証日本経済新聞 参考 国内株式日本経済新聞 ヘルプセンター

日経平均は、日本経済新聞社によって選ばれた225社を対象としています。
対象となるのはプライム市場に所属する企業で、“流通株式時価総額が100億円以上”といった条件を満たします。

上表を参考にして株式投資する場合、配当利回り2%~3%あたりが手堅い銘柄の目安といえるでしょう。
配当利回り4%以上になると、一般的には高配当株に位置づけられます。

ただし、配当利回り6%以上は、数値が高すぎる印象を受けます。
リスクに対する警戒は、念のため強めておいたほうがよいでしょう。

したがって、配当利回り4~5%くらいまでの株式が、投資先の候補として魅力的です。

なお、グロース市場の平均配当利回りは、0.2%前後にとどまっています。
その理由は、生み出した利益を新たな成長投資へと、積極的に回しているからです。

グロース市場に所属するのは、主にこれからの成長が期待されている企業です。
つまり、配当金が少ない代わりに、株価は上昇していく可能性があります。

グロース市場に投資する場合は、配当利回りを気にしても意味がありません。
企業の将来性を見極めて、投資先を決めることが求められます。

配当金を維持・増配している企業に投資する
配当金の推移も、投資先を選ぶときの判断基準になります。
配当金の維持・増配に努めている企業は、株主を重視していると考えられるからです。
そのため、配当利回りと併せて、配当金の推移も確認するとよいでしょう。

まとめ

この記事では、株式投資における配当利回りについて取り上げました。

利回りは、投資効率を表します。
具体的には、投資額に対する収益の割合のことです。

配当利回りであれば、分母に現在の株価(時価)を、分子に1株あたりの年間配当金を入れて算出できます。

配当利回り(%)= 1株あたりの年間配当金 ÷ 現在の株価 × 100

ただし、配当利回りが高すぎる株には、リスクが潜んでいる場合もあるので、要注意です。

日経平均をもとにして考えると、配当利回りは2~3%が標準的、4%以上は高配当株にあたります。
ただし、6%以上の株については、リスクを念入りに確認したほうがよいでしょう。

株式投資を行うときは、配当利回り4~5%を基準に投資先を検討するのがお勧めです。

投資先を決める判断基準の一つとして、ぜひ押さえておいてください。