こんにちは、池田和弘です。
今回の資産形成チャンネルは「お金のコントロール」というテーマでお届けしていきます。
目次
「お金に飲まれる」という現象
前回、投資を継続していくにあたり、折れない心を作ること、そして無くならない資産分散をしていくことが重要であるというお話をしました。
また、資産を配分していくという点で、資産を溶かしてしまわないように、下準備することが大切ですということもお伝えしました。
当然、投資はリスクがつきものなので、時には失敗することもあります。
これは投資をする上では当たり前のことですので、そのリスクに対してしっかりご自身の中で向き合うべきなのですが、一方で、投資をしていると時には大成功をすることもあります。
そして、この大成功をした方によくあることなのですが、多くの方が「お金に飲まれる」という現象に見舞われます。
典型的な例でいうと、宝くじに当たったり、親の資産を引き継いだりといったところで、おかしくなってしまうということを、あなたも聞いたことがあるのではないでしょうか。
なぜ大成功したのに、このようなことになってしまうかというと、「お金をコントロールする」ということを知らないからなんです。
お金のコントロール
お金のコントロールが出来ないというのは、
- お金を稼いでいく過程
- 資産を形成していく過程
この2つを知らないということです。
手残りしていく資産というのは、「収入」-「支出」というところから徐々に増えていくため、まずは「収入を増やすこと」そして「支出を減らすこと」を、しっかりしていけば良いわけなんですが、上記2つのポイントを意識できていない人は、それまでの資産を築いていく過程を理解できていないので、突然大きな収入が入ってきたときに、支出を減らすという考えに至らないんです。
投資で稼いでいくということは「投資収入」というものを増やしていくこと。
この投資における収入を増やすという点については、多くの投資家の方も大きく興味があったり、勉強していたりするため、意識できているポイントだとは思います。
しかし、その収入を得た際に、支出を抑えるというところに関して、どうしても盲点になっている人が多いため、宝くじに当たったり、親の巨額な資産を受け継いだ時などに、おかしくなってしまう人が出てしまうんですね。
手残り資金を増やしていくには
前項でもお伝えしたように、あなたの手残りの資金というのは、「収入」-「支出」から生まれます。
何気なく働いて、何気なく得たお金。
何気なく投資をして、何気なく得た投資収入。
こういったものから支出を差し引いた時に残っていくものが、現在のあなたの資産になっているわけなんです。
しかし、その何気なく得たものから、何気なく支出をしているもので、何気なく残ったというところで、「自然となんとなくあるお金」を基軸に物事を考えていくと、
偶発的に大きな収入を得た時に、これまでの経験から、なんとなく大きな支出をしてしまうということが起きてしまいます。
これを正すためには日々、投資可能資金を増やすために「計画的に物事を進めていく」必要があります。
つまり、収入に関しても、支出に関しても、日々のコツコツとした調整が必要になるということですね。
収入というのは、他人の評価が介在することがあるため、全てをコントロール出来るものではないのですが、支出は誰しもが、かんたんにコントロール出来るものなんです。
例えば、「小さな贅沢をやめてみる」こと。
体が疲れたからマッサージに行ったり、歩くのが辛いからタクシーに乗ろうといった、些細な事でも、支出を減らすことは出来ます。
なにもケチになれという話ではなく、物事を考える上で「全て計画的に行うことが重要である」ということです。
例に挙げたマッサージでいえば、マッサージに行くことが悪と言っている訳ではなく、それによって、明日からさらに精力的に仕事が出来たり、もしくは、新たな投資分野に対して勉強がはかどるなど、自分の中で計画的に信念を持ってやっていくということであれば、これは全く無駄な支出ではありません。
同じように、タクシーに乗ることも、時間を短縮したり、移動中に何か電話をしたり、仕事をしたりするなど、有効活用するためにやるのであれば問題ありません。
しかし、なんとなくマッサージに行こうとか、なんとなく辛いからタクシーに乗ろうといったことに関しては、計画性がないので、支出をコントロールすることは出来ません。
支出というものに対してしっかり意義を持っているか、理由を持ってその支出をしているかというところを、突き詰めていく癖をつけておくことが重要なんです。
この癖付けさえできていれば、たまたま入った大きな収入に対して気が大きくなった結果、大きな買い物をしてしまったり、完全に自分の器を超えた贅沢な生活をしてしまって、生活が破綻するということは起こり得ないわけなんですね。
最後に
実はお金というのは全て、「生活に必要な一つのアイテム」に過ぎず、お金がないと生きることができないというものではありません。
ではなぜ資産形成をしているのか。
それは、そのお金があることによって、自分の目標としている生活が実現出来たり、自分の自己成長に繋がるような体験が出来たりなど、自分が充足するために必要なものを、得る事ができるからです。
投資・資産形成というのは、そのための一つの手段であるということを忘れないでください。
また、今回お伝えしたお金のコントロールというのは、投資をしていく、資産形成をしていく上で最初に心掛けないといけないポイントです。
本当に基礎中の基礎ではありますが、ここをしっかりと突き詰めて考えている人は、あまり多くはないでしょう。
お金のコントロールをしっかり考えていくと、今、大きな収入がなかったとしても、支出を減らすことによって、徐々に手残り金というのを増やすことができます。
その結果、手残り金が投資可能資金に回り、投資を少しずつでも大きくすることによってリターンを得て、さらにその得た投資収入を、さらにまた支出を抑えることによって、しっかり残していくという好循環が生まれるわけです。
つまり、資金効率が良くなるということですね。
資金効率がよくなれば、今の2倍、3倍のスピードで資産を形成していくこともできるでしょう。
投資というのは当たりもあれば外れもあり、時には大きな大成功ということもあります。
大小の成功を重ねながら大きく資産を形成していき、そういった形でお金というものを考えていくということを、意識していただければと思います。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
次回も楽しみにしていてください。
資産運用のすべてを知る男、池田和弘にインタビュー|前編