投資を長期的におこなっていくと、予想外の事態は避けては通れません。
不測の事態にどんな対処ができるのか、この力は=投資家としての力といっても、過言ではありません。
でも、実は有事になってから色々するのでは遅くて、やはり常日頃から対策を立てておかないと意味がないと思っています。
その一歩は、まずは学習することからです。
ということで、今回は「仕事の自由」「通貨の自由」「国境の自由」ということをお話しさせていただきます。
目次
有事に備えるためのグローバルスタンス
先述した「仕事の自由」「通貨の自由」「国境の自由」を、僕は「グローバルスタンス」と提唱させていただいています。
「グローバルスタンス」のもともとの考え方というのは、オーレンロースさんというユダヤ系のファイナンシャルコンサルタントの方が提唱している、ある理論に基づいています。
その理論というのがPTMC理論(Portable Occupation Theory with Multi-Currency and Cross-Border Scheme)です。
それでは、PTMC理論を細かく解説していきましょう。
Portable Occupation(ポータブル・オキュペイション)
Portable Occupation(ポータブル・オキュペイション)は「持ち運びができる仕事、携帯できる仕事」という考え方です。
いわゆる国を選ばずに、お金を稼ぐことができる人のことで、例えばデザイナーや料理人、特許を持っている人、作曲作詞ができる人など専門職の方に多く見られます。
それ以外でも、家賃収入がある人や、年金の収入がある、ある程度ビジネスの不労所得が入ってくる人たちも同様の仕事環境だといえます。
こういった事ができることが、Portable Occupationと言われている仕事になります。
なので、投資や運用というのも、持ち運びができる仕事の一つに入ってくる形になりますので「場所に縛られない仕事環境を目指していきましょう」というのが、この考えの中の一つに含まれています。
Multi-Currency(マルチ・カレンシー)
Multi-Currency(マルチ・カレンシー)というのは、端的に言ってしまうと複数口座を持つことです。
ここで言っているのは、口座というより、通貨を持つということになります。
これは日本から外貨投資をするのではなくて、その国々での通貨を持つということです。
例えばドルやユーロです。
僕自身が持っているのはフィリピン・ペソやインドネシアルピアなのですが、こういったものに自分の日本円を振り替えて、通貨を分けておくということが非常に重要です。
外貨を持つというと、FXのように、日々の変動を狙ってトレードするのが一般的ですが、僕の場合は少し違います。
実は海外不動産と日本円は連動している場合があり、円がどんどん上がっていくのに比例して、不動産の価値もどんどん上がっていくことがあります。
これによって、掛け算で資産が増えるような状態になりますから、そういった効果も狙って成長性のある国の通貨を持つということも、僕はこの中に組み入れています。
Cross-Border Scheme(クロス・ボーダー・スキーム)
最後のCross-Border(クロス・ボーダー・スキーム)ですが、これは国境を超えさせるということになります。
端的に言うと、1つの国ですべてをおこなうのではなく、それぞれの良いとこ取りを、いろんな国で行っていくというのが、Cross-Border Schemeということなんです。
例えば、教育が良い国、資産を運用するのに良い国、資産を守るのに適している国、不動産をするのに適している国、自分が住むのに適している国など、実はそれぞれ国の良さはポイントや見え方によって全然違ってきますよね。
もう一つ例を挙げると、日本は地震の多い国です。
なので、震災が起きてしまった場合でも、海外に別荘などを持っていれば、そこにすぐに飛んでいけたりします。
こういったことも、有事の際に備えた資産保全のやり方として挙げられると思います。
文字だけで見ると、当たり前のことのように感じますが、Cross-Border Schemeの意識がない方は「いずれ海外に資産を保有しよう」という、目標で終わってしまいます。
ですが、普段から「国境を越えた資産のポートフォリオ」を考えていれば、先のことを見据えた投資に、早い段階から着手することができます。
盤石な資産保全をしてくために
ここまでお伝えしてきたことをまとめると、海外での資産運用をお勧めします。
私の方でサポートできるものとすれば、フィリピンでのレンディング事業。
これは日本国内でも参加できるものになっていて、参加をしていただいたくことによって、現地peso(ペソ)建てでの運用サポートや口座開設サポートをおこなっていますし、バリ島でも同様のサポートをおこなっています。
こういった形でも、海外に資産を置くことによる保全が行えます。
なので、実際のところは海外資産を持つというのは「攻めている」のではなく、実は「守り」から入って行く部分も大きいということをご理解いただくといいのかなと思います。
いままで日本国内しか見てこなかった方にとっては、非常に怖いと思われるかもしれないですが、僕なんかは日本だけに資産を置いておくことのほうが、よっぽど怖いと思っています。
「海外を上手く活用した資産保全」
こちらの意識は、早いうちから持っておくのがいいと思います。
アジア投資の鬼才 JACK 佐々木にインタビュー|前編