資産運用を行う際、必ず注意したいのが以前の記事でもお伝えしたリスクとリターンの問題です。
リスクを減らし、できるだけ安定した収入を得たいというのであれば、やはりある程度は考えたいもの。
それでは、どういうふうに資産運用をすれば、リスクは減るのでしょうか。ここではいくつかのリスク低減方法を紹介しましょう。
目次
リスクを減らすには「分散投資」
リスクを減らすための最も大きな方法としては、分散投資があります。
分散投資とは、様々な投資先に投資する、ということだけではなく、時期をずらして投資するというものです。
投資先の分散
まず、最も重要なのが投資先を分散することです。
投資先とはその名の通り、お金を投資して増やそうとするその先のことを指します。基本的に投資先はいくつもある方が、自然と投資先が分散され、リスクを減らすことができます。
例えば100万円あったとしましょう。
この時、投資先を1つの株だけに全額投資してしまうと、その会社の株価が大きく下がれば資産価値は大きく下がります。また、もしその会社が倒産したら、その100万炎は消えてしまうでしょう。
一方、それぞれ20万円ずつに分けて、とある会社の株と国債、投資信託、金、外国株などというように分けていると、1つの会社に依存せず様々な投資先に投資しているので、どこかがマイナスになってもどこかがプラスになる可能性があり、リスクが減る傾向があるのです。
投資時期の分散
投資時期を分散するのも、1つの方法です。
投資時期とは、その商品を購入する時期のことを指します。
1回でたくさんの金額を購入するよりも、それを分割して何回かに分けて継続的に購入した方が結果的に購入額も減り、なおかつ購入量も増えるという結果があるのです。
これは「ドルコスト平均法」という呼ばれ方をしており、かなり有名な投資方法です。
同じ金額を投資するのなら、1度にまとめて投資するのではなく、毎月一定額を定期的に同じタイミングで購入した方がリスクは少ないとされているので、投資初心者やリスクを減らしたい投資家への有利な投資方法としてとても有名です。この時期が絶対に安く購入でき、将来的に成長が期待できるという確信がない限りは、この方法を利用するのが安全で無難とされています。
リスクを減らすために損失を限定する
また、損失を限定することも大事です。これは価格の変動によって起こる損失を一定額に減らし、リスクを減らすという行為です。一般的には「損切り」とも呼ばれ、一定額以下になったら売るというものですね。
損失の限定とは?
リスクを減らすための方法の1つとして、損失を限定するというのもあります。これは単純に言えば「一定金額以下になったら売ろう」というものです。
投資の時に「この金額以下になったら売ろう」とか「何割以下になったら処分しよう」と事前に決めておき、一定額以下の資産に対しては、たとえ赤字が出ていても処分するというものです。
損失の限定のメリット
損失を限定することには多くのメリットがあります。
1つは、下がった値動きに対してある程度限定を事前に決めておくことで、それ以下の値段になることを防ぐ、というのが基本的な考え方です。
もう1つのメリットは、それ以上の値下がりを防ぎ、より深い損失を防ぐというものです。
値下がり傾向が続くとその後もさらに値下がりが続く可能性が高くなりますから、まだそこそこ損失が出ている程度の間に損失をカットすることが大事なのです。
損失の限定の方法
損失の限定の方法としては、いくつかの方法があります。
基本的には「一定金額以下になったら損切り」とか「一定割合以下になったら損切り」というような決め方をすることが多いでしょう。だいたい1割減ったら売る、と決めている投資家が多いとされています。
あえて自分からリスクを増やさない
最後に、これはとても大事なことなのですが、あえて自分からリスクを増やさないように日頃から気をつけるのも方法です。
借金をしてまで投資しない
まず第一に考えたいのが、借金をしてまで投資しないということです。
お金を借りた場合、その分利息をつけて返済しなくてはなりません。この利息ですが、借入先によっては年利15%程度になります。
これを上回るほどの利益を出せる投資先はあまりなく、お金を借りてまで投資するような投資先はほぼありません。
FX、信用取引などは行わない
また、借金を背負うような投資も極力避けましょう。借金になりやすい投資方法に「FX」というのがあります。
これはレバレッジと言って、少ない金額でも大きな金額を賭けることができるのです。その分、大きな損失になりかねません。
信用取引というのもあります。これは現金や株を担保にして今手元にある以上のお金を証券会社等から借り、運用することです。
大きな利益が出る可能性もありますが、大きな損失も出やすく、リスクも高いとされています。