老後を豊かに生活するには?必要な資金と資産運用方法を解説

老夫婦

老後を迎えるにあたって、いま大きな課題になっているのが老後2000万円問題。

去年、金融庁が「20~30年間の老後を生きるためには、約2000万円の老後資金が必要になる」とアナウンスしたのは、記憶に新しいと思います。

ただ、この2000万円という金額は、60歳以上の平均年収から算出しているため、本当に安心して老後を迎えるためには、もっと多くの額を貯えておく必要があります。

人生100年時代と呼ばれる今、昔よりも長く続くであろう老後の生活を、豊かに過ごせるよう、今のうちに資産運用に取り組んでおきましょう。

そこで今回は、老後を豊かに過ごすための資産運用の方法や必要な資金について、解説していきたいと思います。

貯金ではなく投資

具体的な資産運用の話に入る前に、まず把握してほしい事実があります。

それは、「老後を豊かに過ごすためには、貯金ではなく投資が必要」ということ。

確かに銀行預金は、株式投資や不動産投資と違って、値下がりのリスクがありません。

もし銀行が倒産しても、元本1000万円までの預金は原則保証される、預金保険制度があります。

このような点から、銀行預金を「リスクのない安全資産」だと考えている人が一定数存在します。

特に高齢者にはこの考え方が根強く、老後資金を「銀行預金一択」としている人も少なくありません。

ただ、金利は年0.001%、0.002%となっており、100万円を銀行に預けたとしても、1年で10円、20円しか増えません。

それであれば、「NISA」や「つみたてNISA」といった投資信託に回したり、多少のリスクを取ってでも、株式やFXなどに投資したほうがリターンが狙えます。

銀行預金=安全という考えは正しいですが、お金を増やすなら預金ではなく投資です。

まずは、この事実をしっかりと認識しましょう。

おすすめの資産運用方法とは

老後を豊かに過ごすための、おすすめの資産運用として、「NISA」「つみたてNISA」が挙げられます。

「NISA」とは、2014年1月にスタートした、個人投資家のための税制優遇制度で、毎年120万円の非課税投資枠が設定され、株式・投資信託等の配当・譲渡益等が非課税対象となります。

また、「つみたてNISA」とは、特に少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。

こちらは購入できる金額は年間40万円まで、購入方法は累積投資契約に基づく買付けに限られていています。

非課税期間は20年間であるほか、購入可能な商品は、長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託に限られています。

両制度ともに、投資による売却益や配当金、分配金にかかる20.315%の税金(復興特別所得税含む)が非課税となり、かなりお得な投資サービスです。

簡単なオンライン上の申請だけで始められる投資なので、資産形成の第一歩として始めてみてはいかがでしょうか。

老後に必要な生活費について

「老後を過ごすには2000万円が必要」と言われていますが、実際いくらあれば安心して暮らせるのでしょうか。

結論から言うと、生活スタイルによって必要な金額が異なるので、明記することはできませんが算出する方法はあります。

もし、老後は仕事に就かず、月収40万円の暮らしをしたいのであれば、5000万円が必要になります。

老後資金が5000万円用意できれば、そこから毎月20万円ずつ切り崩しても、5000万円÷240万(20万円×12ヵ月)=20.8(年)となり、約20年もたせることができます。

そこに老後の平均収入である20万円(月)を加えると、合計月収40万円の暮らしを約20年続けることができます。

65歳で定年退職し、無収入になったとしても、日本人の平均寿命(男性81歳、女性87歳)まで余裕をもった生活を送ることができるのです。

このように、平均寿命から逆算すれば、いくらの老後資金が必要なのか、おおよそでも算出することができます。

算出した資金を余裕を持って貯められるように、今のうちから貯金と投資を合わせて、資産形成を行ってくださいね。

老後を豊かに生活するには:まとめ

老後、お金の心配をすることなく、豊かに過ごすには、投資が必要です。

先ほども解説した通り、貯金をしてもお金は増えません。

これまで「銀行預金一択」と考えていた方には、抵抗があるかと思いますが、ぜひこの記事をきっかけに、投資について興味を持っていただけたらと思います。

そして、投資は取り組むのが早ければ早いほどリターンが見込めますので、まずは「NISA」や「つみたてNISA」から、ご検討してしてみてくださいね。