「投資はギャンブルである」という言葉を、あなたも聞いたことがあるでしょう。
投資とギャンブルを混同して考えている人は、いまだ少なくありません。
もちろん、投資でもやり方によってはギャンブルになってしまう場合もありますが、本来、投資とギャンブルでは決定的な違いがあります。
それでは、その違いとは一体なんなのでしょうか?
今回の記事では、そんな「投資とギャンブルの違い」について詳しくご紹介させていただきます。
もしもあなたが今、「投資はギャンブルである」というお考えをお持ちであれば、この記事を読み終わる頃には、その考えは大きく変わっていることでしょう。
株式投資はギャンブルではない|初心者は長期投資と分散投資をしよう目次
「投資」と「ギャンブル」の違い
まず大前提としてお伝えしたいのは、「お金を投じて、より大きなお金を得る」という側面だけを見れば、確かに投資もギャンブルも同じものだと言える点です。
では、その違いはどこにあるのでしょうか?
それはズバリ、「勝敗がどのように決まるのか」です。
これによって、投資とギャンブルの決定的な違いがハッキリと見えてくるのです。
違い1:ギャンブルは運任せ
まずギャンブルの特徴は、勝ち負けが「運で決まる」という点です。
パチンコや宝くじの勝敗は完全に機械がランダムで決めるものであり、あなたの意思でどうにかできるものではありません。
基本的に競馬、競艇も同じ考え方です。ある程度のノウハウはあるかもしれませんが、それでも勝敗はあなたが決めるわけではなく「時の運」で決まります。
しかもこれは人を選ばず、専門家であろうと素人であろうと完全に運で勝敗が決まってしまうので、研究をしたところで勝つ確率が高くなったり、負けを回避できたりする方法はありません。
要するに、誰にも分からない未来の事柄に対して、運の良い人は勝ち、運の悪い人は負ける、というだけのことです。
このようにギャンブルというのは、自分で制御することのできない「運」に勝敗を委ねる行為のことを意味します。
違い2:分析することで投資は勝率が変わる
一方、投資は決して「運」だけで勝敗は決まりません。
もちろん投資においても100%必ず成功する、ということは言えないので、そういった意味では運もあるのかもしれませんが、それ以上に「利益が生まれる根拠」というのが明確に存在します。
分かりやすいように、株式投資で考えてみましょう。
例えば世界的にも有名なゲームメーカー「任天堂」であれば、新作ゲームを出して、それがヒットすれば株価は上昇します。つまり、良い製品やサービスを世の中にリリースすることで、「任天堂に投資したほうが得かもしれない」という投資家たちの期待をあおり、それが株価に影響を与えるわけです。
そこでもし、あなたが事前に新作ゲームのリサーチができていれば、「今度10年ぶりに有名なシリーズの作品の新作が発売される。ということは株価も期待できる」といったように、根拠をもって投資を行うことが可能になるわけです。
ただしここで大切なのは、投資先の動向をしっかり把握できているかどうかです。
任天堂の株価は、機械がランダムで決めるわけではありません。投資家たちがいて、その人たちがどう動くかで決まってくるのです。
そしてその投資家はどうしたら大きく動くのか?そのキッカケは何か?ということを突き詰めて分析することで、株価が動くタイミングも見えてきます。
このように、きちんとした根拠と理由があって「このように動くだろう」と明確な分析ができていれば、単なる運任せのギャンブルと違って、飛躍的に勝率が高まります。
この「根拠」という要素は、ギャンブルには絶対にない考え方です。
ギャンブルの場合は、サイコロを振って、何が出るか?を予測することしかできません。
しかしそれはただの予測ですから、根拠をもってお金を賭けることなどできません。
強いて言えば「さっきは6が出たから連続で6は出ないだろう」ぐらいの感覚であり、それもまた不確かで、なんの根拠もない考え方です。
これが言わば、ギャンブルの限界であり、投資の方が有利な理由にもなります。
ギャンブルが負けやすい理由
さて、ここまでは投資とギャンブルの違いについてお伝えしてきましたが、ここからは「ではギャンブルだと何が悪いのか?」という点についてもご説明させていただきます。
そもそも「投資はギャンブル」という言葉があるように、ギャンブルはどちらかというと悪いイメージとして使われる言葉ですよね。
これはギャンブルの本質が、「参加者に負けさせることで稼ぐ行為」だからです。
「えっ?参加者は稼げるから参加するんじゃないの?」
そう思う方もいるかもしれませんね。
しかし、カジノなどをイメージしていただきたいのですが、もしも参加者全員が勝ちまくっていたら、カジノ側は運営なんてできませんよね?
極端な話、100人の参加者がいたら、1人だけ勝って、あとの99人は負けて、その99人の負け分がカジノ側の利益となり、運営資金となります。
これはパチンコ、パチスロ、競馬、競艇、宝くじ、全てのギャンブルで同じことが言えます。
要するに、ギャンブルは必ず運営側が儲かるような仕組みになっているのです。これは胴元も事業として行っているので、当然のことではあります。
そしてほとんどの人はこれが理解できているので、「ギャンブルはお金を稼ぐのではなく、失う行為」という認識が浸透しているわけです。
ただ、決してギャンブルをすることが悪い、というわけではありません。
単純に娯楽として楽しんでいる分には「ゲーム代」としてお金を使ったことになりますし、そのように割り切ってやる分には、まったく問題はありません。
何より危険なのは、失ったお金を取り戻そうとしてしまう行為です。
こうなるとギャンブルから永遠に抜け出せなくなってしまい、やがて引き返せないところまで追い詰められてしまう可能性さえあるのです。
まとめ
投資とギャンブルの違いについて、いかがでしたか?
まとめるとこのような形になりますね。
ギャンブルの勝敗は運によって決まる。
投資は根拠や理由を持って行えば勝率が高まる。
もしもあなたが堅実にお金を稼いでいきたいのであれば、ギャンブルではなく投資を選ぶようにしてください。
そして、もしもこれまで、お金を増やす、という目的でギャンブルをしてきた方は、これを機会にぜひ、投資に切り替えてみてください。
ギャンブルと違って、最初は難しいと感じる部分も多いかもしれませんが、将来的な成果を考えれば、絶対に投資の方が利益を生み出す可能性が高いです。
「投資はギャンブルではない」
ぜひそれを忘れずに、取り組んでいきましょう。
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