最短距離で経済や金融を学べる「ゲーマネケーション」

最短距離で経済や金融を学べる「ゲーマネケーション」

前回、学習指導要領が改訂される高校や、新成人となる18歳を契機に、金融教育について考えてみましょうということをご紹介しました。

そして今回はその金融教育について、筆者なりに最短距離で経済や金融を学べる方法と思い、一部実践していることをご紹介いたします。

小さく始めて大きく育てる

2021年12月現在、高校生や大学生などの未成年でも、資産形成ができる環境が以前よりも充実してきています。

筆者としては、最終的には本人が実際の証券取引をやってみることをまずは目先の目標としていただきたいと思っておりますが、ここでは2022年4月から新成年となる18歳の大学生を対象とした場合、どのような方法が考えられるでしょうか。

ポイントは、まずはワークやゲームを交えた体感型の勉強会などから始める、お試しで始める、小さく始めるといったアプローチから実践へ楽しくステップアップしていく方法、それが「ゲーマネケーション」です。

これは筆者の造語になりますが、ゲーム・マネー・エデュケーション(教育)を掛け合わせた一連の体感型プロセスになります。

積立投資をイメージから理解するゲーマネケーション

ゲーマネケーションのしくみはいたってシンプルです。ワークやゲームを活用した体感型の勉強会・セミナーから、できれば本格的な投資へとステップアップしていく、一連のプロセスになっています。

❶ 疑似体験

ワークやカードゲームなどを交えた体感型学習により、楽しく経済や金融を学びます。
いまの世の中のしくみに触れる、感じる、学ぶことにより、まずは経済や金融、積立投資に興味をもってもらいます。

❷ 0円投資

元手0円から始められる0円投資により、実際にポイント等で投資をしてみます。
ポイントが増減するだけのポイント運用や、リアルな金融商品を買うポイント投資などを活用し、実質的に手元の資金を使うことなく、積立投資を体験してもらいます。

❸ 少額投資

iDeCo・つみたてNISAなどの税制優遇制度を活用して、少額から投資をしてみる。
積立投資に抵抗感がなくなった状態で、ライフプラン(人生とお金の計画)を踏まえ、より有利な制度の活用法などを学びます。

❹ 本格投資

個別株式・不動産などまとまったお金を活用して、一括投資をしてみる。
自分なりのリスクの取り方を理解し、ある程度まとまった資金ができた状態で、さらに興味がある場合はチャレンジしてみましょう。

このようにゲーム感覚で、少額から少しずつ無理なく、マイペースに実践していただけるような流れになっています。

年末年始は人生とお金のことを考えるチャンス!

実は筆者は以前、世界史の先生になりたいと思っていた時期もありましたので、現在は経済や金融に関して、大学のオープンカレッジでの講演、あるいは大学の授業を持つというのが夢のひとつでもあります。

今回ご紹介した一連のゲーマネケーションについては、実際に筆者が以前公開していたものに加え、直近でさらに学び始めたことも加えながら、コンテンツとして改良中ではありますが、いますぐ実践できる状態になっています。

そのため、授業でも応用できるような内容になっており、いずれ学校関係者にお声がけいただき、実際に学生さんの前でこのような授業ができる日を願っています。

さて、あっという間に年末となりましたが、年末年始は家族との時間もとりやすい時期です。この機会にぜひご家族で、人生とお金について考えるきっかけにしてみてください。

本年はご愛読いただきまして誠にありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。