今回は、アフターコロナにおける資産運用についてお話をしていきます。
実はこれはアフターコロナに限ったことではないのですが、その時の状況を冷静に分析して、今後どうなっていくかを予測することは非常に重要です。
そこで必要になってくるのが、マーケティング的思考です。
どの投資や資産運用でも利益が上がるにはそれなりの理由があります。
ここを冷静に見極めていく力が必要だということですね。
目次
資産運用の現状
アメリカ大統領戦が一旦は落ち着いたものの、いろんな地方での審議や各地での派閥争いなどが絡んでおり、経済に与える影響が読めない展開が続きます。
そんな情勢に連動するように株やFX、先物などの相場も全く読めない動きをする場合があります。
私の投資・資産運用の考え方でいうと、予測ができないものや道理がわからないもの、保全の効かないものには、基本的に資金を出しません。
しかしこのような状況下で私どもが提唱する、資産運用の動きがどうなっているかをお伝えします。
1つはフィリピンで行っているレンディングについてですが、これは、日本と同様に個人・企業ともに資金ニーズがあります。
金融機関からの融資ができないとなると、当然のごとくノンバンクからの資金調達が必要になるわけですが、私どもはそのノンバンクに資金を提供しており、コロナ前とかわらない収益を上げています。
具体的な会社名までは出せませんが、日本でも会社名は聞いたことがあるだろうナショナル企業をはじめ、ホテルグループからも資金オファーが寄せられています。
そしてもちろん、個人からのオファーも来ています。
3ヵ月短期で数十%だったり、担保がこれまでの倍を入れてもらったりと、明らかにコロナ前を違う動きがあったりします。
この動きを解説すると、資金ニーズが多くなっているために、
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・貸出金利がこれまでより上がる
・担保を増加しないと貸し出さない
など、貸し手に対して非常に有利な状態になっていることを示しています。
不動産投資の現状
それでは、不動産運用ではどうでしょうか。
今回の記事では、特にご紹介したい事例があるので、バリ島を取り上げたいと思います。
バリ島では、これまでツーリスト向けにバケーションレンタルなどを行ってきた物件が投げ売りされ、物件価格が2割ほど下がっている例が見られます。
バリ島での不動産投資で面白い点は、所有権物件(Freehold)でのキャピタルゲインや、借地物件(Leasehold)でのインカムゲインが期待できるところです。
一般的には、外国人の個人名では原則として借地物件(Leasehold)しか売買できず、外国人が所有権物件(Freehold)を売買するにはインドネシア法人(PMAなど)を立ち上げる必要があります。
そのため、所有権物件(Freehold)の場合は、必然的に設立のためのコストと時間もかかるので、最低1億円以上の投資額は欲しいところです。
ちなみに所有権の代替方法もあるので、永久使用権的に保有・売却することも可能です。
一方で借地物件(Leasehold)は安く買えますが、いずれ地主に土地建物の賃借権を返す前提なのでキャピタルゲインは限られます。
これらの理由から、「借地Villaを個人名義で買い、旅行者向け貸出で回し、借地期限をある程度残した状態で外国人に売る」という投資のモデルが、外国人投資家には非常に人気です。
そして、背景には、下記のバリ島の特殊事情があります。
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1)外国人による借地Villaの売買マーケットが確立している。
2)賃貸利回りが高い。旅行者に短期貸しするとネット8~15%は得られる計算になる。
3)米ドル、日本円建ての家賃収納も可能。
バリ島の借地Villaの場合、賃貸利回りが8~15%で回す目算が立ち、10年回せば投下資本を回収できる可能性があります。
さらに土地所有者の多くが個人(バリ人地主)なので、彼らがお金に困ったタイミングで借地料交渉の可能性もあるため、首都のジャカルタに比べて借地Villa投資に向いた環境と言えます。
何よりも、バリ島は素晴らしく心地よい場所ですから、別荘として自己使用する楽しみがありますね。
また、ランドバンキン型で所有権物件(Freehold)として保有する方法もありますので、資産運用のスタンスによって使い分けることも可能です。
コロナ後に売り出された実例
ここまで文章で説明してきましたが、実際のコロナ後売り出し物件事例を見てみましょう。
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<エリア:チャングーBerawa>
価格 : USD 160.000(約1.760万円)
土地 : 100 ㎡
建物 : 75 ㎡
間取 : 1ベッドルーム×2棟
権利 : リースホールド(2042年4月まで)
サーフィンのポイントがあるブラワビーチまで500m、カップルゲストに最適な1BR×2棟の構造。ビーチクラブ、レストラン、カフェが多く、短期滞在のツーリストに便利なロケーション。
2020年3月頃まで平均稼働率は80%を以上を維持していた収益性重視の物件、土地1棟の広さ100平米なので全体で200平米です。
簡易的な収益レポートによると、
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・2019年4月よりレンタル開始
・2019年4~5月は月貸しRp.18Juta(約15万円)
・2019年6月~2020年3月まではデイリーレンタル(ひとRp.1.3~1.5Juta/1.1~1.3万円)
・ツーリスト利用の稼働率は月間平均90%ぐらい
ということで、観光閉鎖となる3月までかなり良いパフォーマンスでした。
月間経費はざっくりと
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・清掃スタッフはRp.1,200,000(1万円)
・電気代Rp.800,000(6,500円)
・Wi-Fi Rp.600,000(4,800円)
というVILLAです。
オーナーは物件を早く売ってしまいたいとのことで、当初よりも20%近く価格を下げての提示でした。
諸々試算したところ、コロナが収まり、観光が戻ってきたとすると、NETで20%程度の収益までは見込めた物件でした。
しかし、物件紹介の日から1週間後に早速手付を入れておさえようとオーナーに交渉したところ、欧米人が現金即金にて購入するとなり、そちらに流れてしまいました。
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【物件概要】
所在地 Kerobokan, Bali, Indonesia
土地 1440㎡
建物 565㎡
築年 2013年
間取り 10室の寝室つき宿泊施設
客室タイプ スタンダードタイプ6室、デラックスルーム2室、ヴィラタイプ
権利 16年リースホールド(2036年12月まで、更新交渉可)
価格 約3955万円
付帯施設 レストラン、パブリックルーム、スパルーム、オフィス、受付、パーキング、ランドリールーム、ストレージ、駐車場
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【収支実績】(2019年)
年間売上 1,650,000,000 IDR (1168万円)
年間経費 775,000,000 IDR (549万円)
純利益 875,000,000 IDR (619万円)
現在はコロナの影響で宿泊客がインドネシア国内の方だけになり、低稼働率に甘んじていますが、コロナが落ち着いて国際観光が復活してきて、2019年並みの稼働に戻れば、16%前後の純収益が期待できる物件です。
稼働が戻るまでの「我慢」の期間を見込む必要がありますが、経費を切り詰めて、1年あたり400万円以下におさえることは可能です。
利は仕入れに有りと言われるように、このようにコロナを味方につけてタイミングよく物件購入などできると、非常に条件よく運用ができるものも存在するわけです。
また、コロナ前から進めていた、3年で2.5倍以上を狙うフィリピンでのランドバンキング型の地上げ事業投資も、コロナの間は行政の機能が全体的にストップしてしまいました。
ただ、売却を進める海外バイヤーが入国できないという状況になるものの、フィリピン国内での通常の業務自体が停滞するおかげで、我々のプロジェクトにかかるタスクが非常に進みやすくなったという事例もあります。
このコロナに限らず、大きな事件やイベントがあったときは、市場が大きく動く時です。
利益を出しやすい条件として、アービトラージ(歪み)がある環境やタイミングは非常にチャンスといえます。
「ピンチはチャンス」という言葉があるとおり、こういったタイミングは資産運用をスタートするにも絶好の機会とも言えるわけです。
いつの時代もまがい物に惑わされずに、本物を見抜く目利きの力を養っていく日々の研鑽を重ねていきましょう!
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