資産形成でもっと身近になりそうなFX(外国為替証拠金取引)について解説

ギャンブル

アメリカの金利が今後あがっていきそうだけど、そうなると株式や債券は買いづらい、何か他にあるだろうか?という時に活用できそうなもののひとつがFX外国為替証拠金取引)です。

それが理由というわけではないですが、筆者の周辺でもFX取引を始めるかたが増えてきており、以前に比べて「怪しい」「危険」というイメージがどんどん少なくなってきているのを感じております。

今回は、FXを実際に取引したことはあるものの、いまいち活用方法がわからない資産形成層の方々へお届けします。

投資と投機とはどう違うの?

世間では「投資は良いけど、投機はダメ」ということがまことしやかに言われていると思います。

たしかにニュアンスとしては言いたい意味がわかりそうですが、筆者としてはこの言葉は忘れたほうが良いと思っています。そのほうが資産形成が楽になるからです。

投資と投機はどう違うのか?ということを明確にお伝えするのは難しいのですが、筆者なりの見解です。

投資とは?

将来的に収益が見込める資産を買うこと。
本来であれば、付加価値を生み出す資産や技術・サービスを長期的に保有し続けることになりますが、資産形成においては、自分や家族の将来のための収益資産を買うイメージが強いでしょう。

投機とは?

その資産の価格が上がるか下がるか、動く方向に賭けて売買すること。
狭い意味ではギャンブル、いわゆる賭け事になりますし、広い意味では収益機会に資金を投じることになります。

では、投資家が投機的に動くことはないのでしょうか?もちろんそんなことありませんよね。

毎月積立てをしている資産形成層が、マーケット環境が悪くなった時や株価が低迷している時に、収益機会ととらえてスポットで少しまとまった資金を投じる、積立額を増やすというのがまさに投機的な資産形成になります。

つまり、一般的に言われている「投資は良いけど、投機はダメ」というのは実は、「投資は良いけど、ギャンブルはダメ」というニュアンスになると解釈しています。

FXは本当にギャンブルなのか?

以上を踏まえると例えば、アメリカの金利上昇局面で株式も債券も買いづらいという時に、ダイレクトに買いやすいのが米ドル、その代表的な手段として「FX」があるということになります。

もっというと、充分に分散された状態であれば、株式投資等はうまくいくと青天井で価格があがっていく可能性があるため「絶対評価」ということになります。

一方、FXなどの投機というのは相手があってこその「相対取引」となっており、例えばドル円であれば、日本がどれだけ強くなったとしても、アメリカがそれ以上に強くなれば円高になるし、日本がどれだけ弱くなっても、アメリカがそれ以上に弱くなれば円安になる、そんなイメージです。

例えば、私も以前はドル円を101円台で保有しておりましたし、人によっては80円くらいのポジションでもまだ保有してる、というかたもいらっしゃるでしょう。

投機であっても、このようなやり方も可能になりますので、一概に投機であるとか、投資でないとダメ、という問題ではないのです。

結局はポジショントーク「ものはいい言いよう」

以上を踏まえると、「結局、投資でも投機でもどっちでも良いじゃん」ということになってしまうかもしれませんが、まさにその通りです。

ただし、資産形成層が将来のために老後資金などの核となる資産を築いていくには、意識的には「投資」として捉えていったほうがわかりやすいですし、「投資」が中心的存在であったほうがもちろん良いのですが、投機的に投資を行っても問題ないですよということをお伝えしたいです。

日常的にニュースなどの情報収集が習慣になっているかたにとっては、収益機会のチャンスは日常的に現れたりします。短期的な投機だろうが長期的な投機だろうが、このような視点でみればそれはもうただのギャンブルではないわけです。

また、「投資は素晴らしい」「投資は社会貢献」という人に限って、実際の投資の弊害であったり、反社会的部分についてはスルーしているということもありえます。あまり表面的な言葉の表現に惑わされないように気をつけましょう。

そして最も大切なのは、「投資は良いけど、投機はダメ」と言われた時に、「ほんとにそうなの?」と自分に問いかけてみて、自分の頭で考えてみることです。

長期投資で資産形成をし続けていると、日常の情報収集をおろそかにしてしまう可能性もあります。そうゆう意味では投機家というのは基本的に情報収集とその取捨選択、情報の解釈、そして実際にどう行動するか、常に考えています。

これは投資に限ったことではなく、日常的に他業種・異分野でもそうしているかたは少なくありません。資産形成だけでなく、日常的に情報とどう向き合い、自分の行動にどう結びつけていくか、考え、実践していく参考にしていただければ幸いです。