資産運用の利回りとは?人気投資商品の平均利回りを一覧で公開!

経済新聞紙

資産運用を始める上で、おさえておきたい基礎知識はいくつかありますが、その中でも特に大切なのが「利回り」です。

あなたが資産運用をして受け取る”利益”に当たる部分なので、ここはしっかりおさえておきたいところ。

ただ、「計算が難しそう」といったイメージから、初心者の方にはハードルが高いと思われて苦手意識を生みやすいのも事実です。

そこで今回は、知っているようで意外と知らない、資産運用の「利回り」について徹底的に解説していきます!

資産運用の利回りとは

まず、利回りとは「投資したお金に対してどれくらいのリターンが手に入るか」パーセント(%)で表したものです。

例えば、Aという金融商品に100万円を投資して、1年後にAの価値が120万円になったので売ったとします。

この場合、1年間で20万円の利益になったので、年あたりの利回りは20%ということになりますね。

ちなみに、利回りは以下の計算式で求めます。

利回り(%)=(分配金-税金)/投資元本÷運用年数×100

そして、利回りには「表面利回り」「実質利回り」の2種類があることも、意外と知られていません。
次はそれぞれの特徴を、ピックアップして解説していくことにしましょう。

表面利回りとは

まず表面利回りとは、資産運用にかかった手数料や税金などの費用を考慮しない、見かけ上の利回りのことです。

本来、資産運用も利益が出れば税金を支払う必要がありますし、投資商品を買ったり売ったりするには、仲介業者への手数料がかかります。

しかし、表面利回りはそういったコストを考えずに計算するので、実際に資産運用で受け取れる金額よりも収益が多く算出されるのが特徴。

コストがどれくらいかかるか分からない状態で、受け取れる利益をざっくりとでも知りたいときなどに、表面利回りを求めることがあります。

ちなみに、計算式は以下の通りです。

表面利回り(%)=単純な収益/投資元本÷運用年数×100

実質利回りとは

実質利回りとは、資産運用にかかった手数料や税金などの費用も含む、事実上の利回りのことです。

資産運用で手に入れる利益からかかった費用を差し引くので、表面利回りよりも当然、数値は低くなります。

とは言え、資産運用にももちろん費用がかかるので、この実質利回りに注目すれば、実際に受け取れる見込みの利益が分かるというわけです。

実質利回りの計算式は、以下の計算式で求めます。

実質利回り(%)=単純な収益-費用/投資元本÷運用年数×100

利回りと利率の違い

ちなみに、利回りと似た言葉で「利率」がありますが、何が違うのか分からないという方も多いので、こちらも解説していきます!

そもそも、資産運用(投資)で発生する利益には大きく分けて2種類があります。

一つは、商品自体の価値が上がって得られる利益で、これはキャピタルゲインと呼ばれます。

例えば、持っている株式の価格が上がったり、再開発の影響で保有しているマンションの価値が上がるなどのケースが考えられますね。

そしてもう一つが、商品を保有しているだけでもらえる分配利益で、こちらはインカムゲインと呼ばれます。

このキャピタルゲインとインカムゲインを合わせたトータルの収益を計算したものが「利回り」で、インカムゲインだけを抽出して計算したものが「利率」です。

計算式はそれぞれ、以下の通りです。

利回り(%)=(キャピタルゲイン+インカムゲイン)÷投資元本÷投資年数×100(%)
利率(%)=インカムゲイン÷投資元本÷投資年数×100(%)

投資商品ごとの平均利回りを紹介!

それでは次に、投資商品ごとの平均利回りを一覧でご紹介します!

しかし実際には、単純に利回りが高ければ高いほどいいというわけではなく、それぞれの投資商品のリスクも合わせて考える必要があります。

こちらも一覧の中で一緒にご紹介するので、ぜひ資産運用の参考にしてみてくださいね!

投資商品 平均利回り
預金 0.02%
国債 約1%
外貨預金 0.02%~2%
投資信託 1~3%
不動産投資 約5%
株式投資 5~7%
FX トレーダーによる
仮想通貨 トレーダーによる

預金

「預金って投資なの?」と思われたかもしれませんが、実は預金は、私たちの身近にある最も手軽な投資活動なんです。

事実上、リスクがないのは大きなメリットですが、平均利回りは0.02%とかなり低いです。

そのためお金を増やすというよりは、現金を預けて保有しておくというイメージが近いかもしれませんね。

国債

国債とは、国が発行している債権のことです。

つまり”国債を買う=国にお金を貸してあげる”ということになり、その見返りに毎年利息を受け取れます。

現在の平均利回りは約1%ほどになります。

外貨預金

外貨預金とはその名の通り、ドルやユーロ、ポンドなどの外貨で預金をすることです。

現在の平均利回りは約0.02~2%%ほどになります。

日本円の預金に比べて利回りが高いことが多いですが、金利の動向を観察する必要があります。

それぞれの通貨の最新情報を調べつつ実践していきましょう。

投資信託

投資信託は、資産運用のプロにお金を託して利益を狙う投資商品です。

国債、株式など、何に投資するかは自分で決めて、その中の細かい銘柄などはおまかせするケースが多いです。

投資のプロが代わりに資産運用してくれるので、知識や経験がなくても気軽に始められますが、手数料がかかることがデメリットにもなります。

現在の平均利回りは約1~3%ほどになります。

不動産投資

不動産投資はマンションやアパートなどの物件を買って、入居者に貸すことで、家賃を受け取る投資です。

もちろん空室になると家賃が入ってこないので、人気エリアの物件を選んだり、内装をきれいにするなどの工夫が必要になります。

初期費用は多くかかりますが、その分安定して毎月の高収入を確保できるかもしれません。

現在の平均利回りは約5%ほどになります。

株式投資

株式投資は、企業が発行する株式を買って、定期的に「配当」というお金を企業から受け取れる投資です。

受け取れる配当はその企業の業績によって変わるので、先行きを予想していくことが必要です。

現在の平均利回りは約5~7%ほどになります。

FX

FXは、為替相場の値動きを利用して利益を上げる投資です。

通貨の価値が今後上がるか下がるかを予測し、その差益で利益を狙っていきます。

少額から始めることが可能ですので、初心者の方でも挑戦しやすい投資と言えるでしょう。

また、利回りはトレーダーによって変動しますので、ご自身にあったトレード方法を身につけましょう。

仮想通貨

仮想通貨は、常に価値が変化している仮想通貨の、価格変動を利用して利益を上げる投資です。

FXと似ていますが、仮想通貨はまだ歴史も浅いため、より情報や知識を得ることが必要だと言えます。

利回りはFXと同じく、トレーダーによって変動しますので、ご自身にあったトレード方法を身につけましょう。

利回りの目標設定はどうやってやるのか?

さて、ここまで利回りの計算方法や様々な投資商品をご紹介しましたが、資産を計画的に運用するために欠かせないのが、あなたに合った適切な「目標設定」です。

ここを考えずに、行き当たりばったりで資産運用を始めてしまうと、無理な運用にチャレンジして大きな損失を出してしまうなど、思うように資産を増やせないなんてことにもなりかねません。

というのも、利回りの解説でも少し触れましたが、資産運用は”年単位でどれだけ資産を増やせるか”が基本のポイントなので、目標設定もまた、長期的に考えていく必要があるんですね。

そのためにやるべきは、自分の現状と今後の見通しを、計画的に考えることです。

具体的には、資産をどれだけ増やしたいか、自分の年齢や条件も加味して資産運用を何年間行う予定か、さらには投資に使えるお金がいくらなのかを考えて、現実的な利回りと予定達成期間を設定してみましょう。

そしてここでは、「短期間で一気に増やそう」と考えないように注意してください。

もちろん投資商品によっては不可能ではありませんが、例えば一年間で資産を倍増しようとすれば、それだけリスクも高くなるので、投資したお金を一気に失ってしまうリスクもありえます。

資産運用をギャンブルにしてはいけません。

あくまで自分の状況に合った目標を立てて、投資商品と使う金額を決めていきましょう。

また、最初に設定した目標を途中で安易に変えるのも、あまり好ましくありません。

より利回りが良い投資商品を見るとついつい目移りしてしまいますが、計画的にコツコツ続けていくことこそが、資産運用で成功するためのコツです!

まとめ

今回の記事では、資産運用の利回りと投資商品、そして計画的に運用する方法についてご紹介しました。

どれも資産運用で成功するためには必須の知識ですが、特に目標設定は慎重にしてくださいね。

『無理なくコツコツ』というのを意識すれば、資産を効率的に増やしていけるでしょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。