南アフリカランドやトルコリラが100倍以上の高金利な理由とは?【うまい話には裏がある】

南アフリカランドやトルコリラは、100倍以上の高金利。だが、しかし、旨い話には裏がある!

外貨預金は日本の預金に比べ、「100倍以上の高金利」を得られる可能性があります。

今回は、外貨預金が高金利な理由に焦点をあててお話していきます。

日本の定期預金は、100万円を預けて200円。

何しろ、日本円の定期預金金利は「0.02%」程度。低すぎてスズメの涙も出てきません。
なんと100万円を1年間預けて、わずかに「200円」の利息です。

1年分の利息でご飯を食べようとしても、マクドナルドの朝マックで「エッグマックマフィン」たった一つだけ。ソーセージを足せば、250円で予算オーバー。

それに対して、海外の高金利通貨はキラキラと魅力的な金利で、あなたを誘っています。

高金利な外貨預金!

外貨定期預金の金利:新生銀行 2021年5月21日 年率 税引前

高金利通貨の金利

この金利を見ると、日本円の定期預金に預けるのが、嫌になってしまいます。同じ100万円を南アフリカランドやトルコリラに預けると、それぞれ「2万円と6万円」の利息がもらえるわけですからね。

この利息なら、ミュシラン3つ星のフレンチ「ジョエル・ロブション」で、ランチやディナーを楽しむ事ができます。マクドナルドのエッグマックマフィンも美味しい。でも、たまにはワインの香りを楽しみながら、牛フィレ肉のロッシーニ風を食べたいものです。

しかし、少々お待ちください。なぜ、こんなに南アフリカやトルコは金利が高いのでしょうか。預けるのはそこを考えからにしてください。

株式の配当が高いのは、その会社が儲かっていて株主に利益を分配できるから。

それなら、南アフリカやトルコも国として儲かっているから高い金利を払えるのではないでしょうか?

残念ながら、それは違います。

南アフリカやトルコの金利が高い理由

基本的に、通貨の金利が高いのは「その通貨に信用がない・インフレ率が高い」ことが理由。

米ドルや日本円といった先進国の通貨は信用が高く、金利が低くてもお金が集まってきます。しかし、高金利国の通貨は「通貨の価値が下がるリスク」を抱えています。つまり、その通貨を持っていると損をしやすいということです。

誰しも損する通貨なんて持ちたくありませんよね。そこで、通貨の価値が下がる分だけ高い金利を払いますよというのが、高金利通貨の基本。

為替相場による調整機能

外貨投資をする場合、この3つのセオリーを覚えておいてください。

  1. 高金利通貨=金利収入を得られるが、通貨安になりやすい
  2. 低金利通貨=金利収入は低いが、通貨高になりやすい
  3. 短期的には、金利上昇した通貨は買われ、金利低下した通貨は売られやすい。

3番目のセオリーは、1及び2のセオリーと矛盾していますよね。これもまた大事な話です。

そして為替相場は、上がったり下がったりを繰り返しながら金利と価格を調整して、ちょうど良いバランスのところに収まるようになっているのです。

もし、何のリスクもなく高金利を得られるのなら、世界中の資産家はトルコリラや南アフリカランドといった国の通貨を買います。お金は儲かる方に流れますからね。しかしそうならないように、上手くできています。

高金利だからといって気軽に飛びつくと、思わぬ損をします。

しかしご安心ください。本サイトの連載記事などで理解を深めてから、外貨投資をお楽しみください。